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先日から週刊文春で奥野修司氏による『米国産「危険食品」キャンペーン』と題した記事が連載中です。現在発売中の2014年5月8日・15日合併号では第4回として企業に対して遺伝子組換え食品を原料に使用しているかのアンケートが行われていました。ここまでなら、「よくある」ものです。とりあえず、内容を確認だけはしておこうと記事に目を通すと、驚愕の記述が目に飛び込んできました。それは… 「今のところ、遺伝子組み換えの食塩はない」 問題の記述 記事の内容は、遺伝子組換えやTPPに反対である識者のコメントや連載の2回目でも登場したフランス・カーン大学のセラリーニ教授の論文(ただし、すでに撤回済み)などを元に米国産食品の危険を訴えるものです。このような記事は、これまでも数限りなく書かれてきましたし、これからも書かれているのでしょう。 日本は、確かに多くの食料を米国や中国、カナダなど諸外国からの輸入に頼っていま
遺伝子組換え作物に対する批判や懸念の一つに、環境中への拡大し生態系に影響を与えないか?というものがある。実際、流通の際に種子がこぼれおちるケースが発生している。そのこぼれ落ちた種子が自生拡大しているという報道が先日あった。報道したのは信濃毎日新聞と静岡新聞。元となった記事を配信したのは共同通信であった。残念ながら記事はネットで公開されていなかったため確認することは現在では難しい。しかし、その内容の問題点について食品安全情報ネットワーク(FSIN)と食のコミュニケーション円卓会議が申し入れを行っていた。FSIN信濃毎日新聞、静岡新聞「遺伝子組み換え菜種の自生拡大」共同通信「遺伝子組み換え菜種の自生拡大」食のコミュニケーション円卓会議静岡新聞、信濃毎日新聞へ意見書を提出共同通信社、日本新聞協会へ要望書を提出共同通信社の回答に対する再質問を提出これらの内容から報道は遺伝子組換えナタネ調査隊が行っ
本エントリはお食事中の閲覧はご遠慮下さい。9月半ばまでの残暑が嘘のように涼しくなって参りました。レバ刺し禁止の駆け込み需要に関連した食中毒から始まった夏の食中毒シーズンは札幌の浅漬けによるO157食中毒を経て、もうそろそろ一段落つくかといったところでしょうか?しかし、細菌性の食中毒シーズンが過ぎ去っても、冬のノロウィルスのシーズンがすぐにやってきます。ノロウィルスといえば、排便後に汚染された手指を介して汚染が重要な感染経路とされています。では、トイレの中でノロウィルスがどのように飛散しているのでしょうか?長野県北信保健福祉事務所が行った研究「トイレを起点とするノロウイルス 汚染拡大の検証」*1から、その実態を見てみましょう。まずは下準備水様下痢便の飛散を確認するために、この研究ではポスターカラーを配合した疑似水様便を用意しています。そして肛門部分に穴を開けた白色のビニール雨合羽にチューブで
レバ刺しが禁止されてから1月以上がたち、その間に駆け込み需要による食中毒の増加なども報じられてきました。また、先週あたりから腸管出血性大腸菌の集団感染が多数報じられています。O26:倉敷保育園で集団感染、原因は給食か 専門家会議開く /岡山 毎日新聞 2012年08月10日 地方版O26:東御の園児6人、集団感染 /長野 毎日新聞 2012年08月13日O157:高齢者や4歳児など3人死亡 北海道で 毎日新聞 2012年08月14日 これらは、食中毒であると確認がとれているわけではありません。しかし、なんとなく報道の量が多いなと感じます。現時点で食中毒統計がでそろっていないので真相はまだわかりませんが、食中毒への注目が集まっていることで、食中毒が見かけ上増えているということもありえるのではないでしょうか。というのも、食中毒への関心が高くない時期には逆に大規模な食中毒でも報道されなかったケー
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会 食品衛生分科会での審議の結果、牛肝臓を生食用として提供されることが禁止されるようです。つまり、レバ刺しが禁止になるということです。すでに、レバ刺しについてはこれまで何度も書いてきたのですが、禁止を前にした報道などで気になることがいくつかあったのであらためて書いていみます。 新鮮だから大丈夫、衛生に注意を払って提供している、食中毒を出したことはない という主張についてレバ刺し禁止の決定打となったのは腸管出血性大腸菌(O157をはじめとする重篤な食中毒を起す菌)がレバー内部から発見されたことです。しかし、レバーからは腸管出血性大腸菌をはじめサルモネラ、カンピロバクターなどの菌は検出されていました。ただ内部に存在する(取り除いて提供することが不可能)ということが判明しただけです。現在、レバ刺しを新鮮だから、衛生に注意を払っているからと自信をもって提供しているとい
富山県の焼き肉店でユッケを食べた男児が死亡しました。腸管出血性大腸菌により溶血性尿毒症症候群を起こしたようです。慎んで哀悼の意を表します。さて、腸管出血性大腸菌といえばO157:H7が有名ですが、それ以外にも複数の種類があります。少ない菌数で発症し、子供を中心に死亡も含めて重篤な症状を起こすことが知られています。肉の生食には他にもサルモネラやカンピロバクターなど重篤な症状を起こす食中のリスクがあります。今回はこれまでに本ブログで行った肉の生食に関する危険性啓発エントリをまとめました。参考にしていただけると幸いです。 レバ刺しには食中毒リスクがあります(タイトル変更しました)デイリーポータルZのレバ刺し食べ歩きエントリが人気を集めていたことに対して、その危険性を訴えるエントリ。その後も続く肉の生食への危険性啓発エントリの第1回。東京都の調査に見る食肉の生食の実態肉の生食について、東京都の行っ
前のエントリにコメントをたくさん頂戴していましたが返事が遅れてしまいました。これから何回かにわけて指摘をいただいた内容についてエントリにしていこうと思っています。まず始めに暫定規制値についてです。 暫定規制値について「暫定」という表現が誤解され、いい加減なものという印象をあたえることが多いようです。例えば次のようなコメントを頂戴しました。100ベクレルと比べてどうするんですか(大体暫定の数値より本来の規制値で比べるべきでは?) A さんそこで、暫定規制値をめぐる経緯をまとめてみました。3月17日に厚生労働省から「放射能汚染された食品の取り扱いについて」という発表がなされました。これがいわゆる暫定規制値です。この発表の中で暫定規制値について次のように述べられています。・ 平成23年3月11日に発生した東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故により、周辺環境から放射能が検出されています。このた
昨日のエントリに関連して、最近行った居酒屋にレバ刺しがメニューにあったので、ちょっとメニューの写真を撮ってみました。それがこれです。 しっかりと「一番人気です」とかいてあります。何も知らない人がこれを見たらどう思うでしょうか?一番人気でお勧めのメニューだと思うでしょう。この機会に食べてみたいと思う人も出てくるでしょう。一方でリスクについては何も情報がありません。なかにはリスクを承知の上で食べようという人もいるかもしれませんが、この状態では正しい情報提供がなされているようには思えません。裏メニューとして常連にだけ提供するようなお店も一部にはあるようです。それならば、「まだ」許容できますが、通常のメニューに載せ、その上「お勧め」するようなコピーを載せるのはどうかと思います。 皆様はどうお考えになりますか?ツイートする
消費者庁から次のような案内がありました。「アレルギー患者が食べられる」と称する卵の販売サイトに関する注意喚起についてNews Release 「アレルギー患者が食べられる」と称する卵の販売サイトに関する注意喚起について 平成22年10月29日 消費者庁 1.インターネットにおける事例今般、インターネットにおいて「アレルギー患者が食べられる」と称する卵を販売しているサイトがいくつか認められました。 これらのサイトでは、「卵アレルギーの方にも食べていただいている」、「子供さんのアトピー(卵アレルギー)が出ない。くさみが卵アレルギーの最大の原因」、「卵ア レルギーも起こりにくい卵をどうぞ」、「安心して生で食べられる卵。アレルギーの方 もぜひ試してほしい」等と記載があり、当該サイトを見た方が卵アレルギー患者でも 食べられると受け取られる内容となっております。また、「卵アレルギーだった息子も、私共が
現在、日本科学未来館で開催中の「‘おいしく、食べる’の科学展」に、この先日行って参りました。食品に関する悪いニュースばかりが目立つ昨今、ともすると食品製造業や加工技術そのものを「悪者」ととらえるような雰囲気もあります。しかし、食品に関する様々な技術は私たちの生活をしっかり支えてくれている大切な技術です。でも、加工や衛生に関して進歩した反面、食の現場は遠く、ブラックボックス化しています。 そうしたなか、食に関する様々な技術だけでなく、食文化あるいは消費者が気になる表示や添加物など、食に関する様々なものを一堂に展示するこの企画は日本の食の現在を理解する上でとても参考になります。もし、ご興味を持たれたなら、是非ご家族づれでお出かけしてみては如何でしょうか? 企画展概要私たちは毎日、なにを食べているのでしょうか?食にまつわる問題が注目を集める今こそ、この問いは重要なことだと思います。自分がなにを食
言葉で説明するよりも実際に見ていただいた方がいいと思います。まずは読んでみてください。切ったレモンの保存Q 料理にレモンをくし型に切って添えるのはいいのですが、毎回使うのは1〜2切れで余ってしまいます。次に使うときまでに表面が乾燥しちゃうんですが、上手な保存方法とかあるんでしょうか? A さすがに今回のこのご質問には、私の年齢のせいでしょうか、お答えを書く気力がなかなか湧いてきませんでした。レモンを切ったら、切り口から水分が蒸発するのですから、どんどん乾燥するのは当たり前のことです。水分の蒸発を抑えるにはどうしたら良いのか、ご自分で考えれば分かることだと思うのですが・・・。いえ、この程度のことは常識と言ってもよいことだと思うのですが。こう考える私の認識の方が間違っているのでしょうか・・・。17世紀のフランスに、数学者であり物理学者であり哲学者であり思想家であり宗教家でもあった“ブレーズ・パ
「食の安全」の「真の脅威」は無知を読んで、いくつか誤解があるようなので書いてみたい。リンク先の内容を簡単にまとめるとSAFETY JAPAN に食品安全委員会の唐木英明氏が寄稿したコラム「食の安全」の「真の脅威」は、「平凡すぎて」誰もが思い付かない ――家族と自分の安全を守る方法を、さまざまな角度から検証するを読み、突っ込みを入れようと思った。自分が食中毒になった際に友人は平気だった。話を聞くと食生活が大きく違い、友人はコンビニ食は摂らない。自分の抵抗力が弱いのはコンビニ食で腸内の善玉菌が皆殺しになっている。コンビニ食の保存時間が長いのはソルビン酸を使用しているから。ソルビン酸は善玉菌を殺すことで食中毒への抵抗力がなくなる。そのような食品は危険ではないか。世にいう「新しいもの」とはこの世に存在していなかったものだ。ここ数年の間に人の手によって生みだしたものが「バランス」を保つ役割を果たすと
タイトルはすみません、少し反省しています。半端ですが一旦アップします。多分後で加筆します。 デイリーポータルZのレバ刺し食べ歩き記事が多くのブクマを集めているようです。ブクマコメントの多くは「おいしそう」「たべたい」という内容がほとんどですが、皆さんレバ刺しが危険な食べ物だって知ってますか? 「え、そんなこと知らない。そんなに危険なら保健所とかがなんか言っているんじゃないの?」という人もいるでしょう。その通り、実際には厚生労働省や多くの自治体がレバ刺しをはじめとする肉の生食の危険を訴えています。しかし、十分に消費者のもとへ届いていないことが実情のようです。例えば、島根県の松江保健所では次のような注意喚起を行っています。 食肉の生食による食中毒が増えています!食肉に起因する食中毒の予防!(食肉を提供する飲食店の皆様へ) 食肉に起因する食中毒の原因物質としては、カンピロバクター、サルモネラ属菌
昨日の続きです。昨日、マスコミはより問題のある物質を見過ごしていると書きました。その物質こそアフラトキシンB1です。 アフラトキシンB1は、カビ毒の一種であり主にナッツや飼料から検出されます。また、日本での規制値は全ての食品に対し10μg/kgです。また、耐容摂取量は設定されていません。厳密には異なるものですが、メタミドホスの一日摂取許容量は 0.004 mg/kg体重/日 でした。耐容摂取量が設定されていないということは、つまり摂取する量はこのぐらい間ではいいよという量を設定できない(少なければ少ないほどよい)ということです。参考 アフラトキシンB1について(東京都) だから、純粋に物質の危険性ということだけで判断するのであれば、マスコミ各社は見出しにはメタミドホスではなくアフラトキシンB1を取り上げるべきでした。 しかし、おそらくメタミドホスもアフラトキシンB1も今回の件で私たちの健康
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