先日、サマーソニック2016で観たザ・1975のライヴがとても良かった。イギリス出身の4人組である彼らは、今年リリースのセカンド・アルバム『I Like It When You Sleep, For You Are So Beautiful Yet So Unaware Of It』で、イギリスのみならずアメリカでも1位を獲得するなど、いまもっとも勢いのあるバンドのひとつだ。 彼らはよく“インディー・バンド”と形容されるが、そうした呼ばれ方には違和感を持っているようだ(※1)。また、自分たちの音楽を定義づけることにも興味がないらしい。確かに、彼らの音楽はさまざまな要素を見いだせる。先に書いたセカンド・アルバムでもR&Bを取りいれるなど、特定のフォーマットに対するこだわりがあまり感じられない。ロックをはじめ、あらゆる音楽を網羅していると豪語するだけのことはある、といったところか(※2)。こう