サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
猛暑に注意を
note.com/philosophycurry
お正月らしく、ビリヤニをつくるときはなぜ湯取りするのだろうか?問題。 プラオのような炊き込みご飯は、どうしてムガル帝国時代に米を茹でて重ねて蒸す(湯取りしてダムする)ようになったのだろうか? 新年早々waccaの三浦さんとそんな話のやり取りをしていて考えたことをまとめてみる。文化的・歴史的背景があって、合理的な収斂結果として湯取りをすることになったのだろう。これを読むとビリヤニを炊き込みご飯と呼ぶことに違和感を持つ理由もわかると思う。 ビリヤニとプラオという二項対立ムンバイ・デリーダルバールのビリヤニビリヤニは人気ですね。おいしいですね。ビリヤニの起源としていくつかの説が挙げられるみたいですが、自分はムガール帝国3代目のアクバル期の宮廷のキッチン、すなわちデリーで生まれたという説を推している。もちろんビリヤニにもインド全土で多くのバリエーションがあり、カッパビリヤニなどもはや米すら使わない
今まで、カレーの構成要素として玉ねぎやトマトに関しての実験を繰り返してきた。ここからはカレーの本丸であるスパイスに関しても切り込んでいこうと思う。 今回は、短時間のテンパリングだけでスパイスの香りは本当に油に移るのだろうか?という実験をしてみたときのレポート。過去レポートはこちら。 ※長いので時間がない人は「考察(時間のない人はここだけ読んでね)」を読めばわかります。 インド料理でスパイスを扱うときに多くのレシピでまず登場するのが「テンパリング」ではないだろうか。 テンパリングとは、スパイスを油で加熱して香りを引き出すことであり、ヒンディーでは「タルカ(Tadka)」などとも言われ専用の小鍋「タルカパン」も存在する。(便利なので買おう) テンパリングはインドで全土的に見られる方法だが、地域によってスパイスの組み合わせや使う油が異なってくる。基本的にホールスパイスをテンパリングするが例外もあ
チリ実は多くのインド料理店やネパール料理店にこっそり紛れ込んでいるチキンチリやパニールチリという料理はインド中華で、マンチュリアンやシェズワンより前にコルカタで発明され、最も歴史が古い。酢豚のような見た目で、甘辛く酸っぱい味付けにすることが多い。 インド中華が成立した歴史や経緯インド中華料理の発祥地はコルカタで、1700年代の後半に広東系の客家(Hakka Noodleの語源)がインドで一番最初の華僑(中国人移民)となる。彼らは皮なめし工場や港、鉄道などで働き、やがてチャイナタウンを形成した。今でもインド唯一のチャイナタウン Tiretta Bazaarはコルカタにある。 1920年代にコルカタにできた、現存する最古の中華レストランのうちの一つが「Eau Chew」だ。発音するなら「オーチュウ」、つまりヨーロッパを意味する。イギリス領インド時代なので、当時の顧客はヨーロッパ人が中心だった。
高円寺はなぜ「日本のインド」と呼ばれているのか。「高円寺×インド×カレー」をキーワードにしつつつながりの深い人のところを辿りながら、高円寺をもっとインドにするにはどうしたらよいのか考えていく。 今回は高円寺で人気のカレー店である「大江カレー」さんに、なぜ高円寺でカレー店を開業したのか、またどのような考えで日々のカレー作りに向き合っているのかを聞いてきた。 大江カレーはJR高円寺駅から南口へ数分歩いたところ、古着屋が多いエリアに位置している。赤レンガ風の趣のある建物で、カウンターで5席程度、奥に2席程度のごく小さな箱で営業されている。 大江カレーのレシピは開店当初から何度もレシピが変更され、上書き保存されている。初めて訪問した時、その場でもう一杯おかわりして食べたのはいい思い出だ。 カレーはチキン・魚介・野菜の3種類から選べ、魚介と野菜は毎週内容が変更される。 今回食べたチキンカレーはわから
ビリヤニを炊くたびにますますビリヤニがわからなくなる。わからなくなった時は一度インドに帰ろう。 今回はインドにある料理の中でビリヤニと名のつくものをひたすら調べてみた。(気づいたら30種類にもなっていた。) ビリヤニの親戚やビリヤニ的な料理も世界中にたくさんあるけどそれは一旦置いておいて、今回はインド国内でのビリヤニのバリエーションにフォーカスしている。 一口にビリヤニと言っても必ずバスマティライスを使うとは限らない。今回は登場しないが中には芋や麺を使ったビリヤニもあって、米を使わなくてもビリヤニと呼ばれたりする。ビリヤニとは一体なんなのか?その追求の旅はまだ始まったばかりだ。 今回はこのビリヤニマップをもとにインドにあるビリヤニを調査し、羅列していく。アルファベット順に並べてみた。 出典:Better Indiaインドのいろいろなビリヤニ30種類Achari Biryani アチャールビ
バスマティの鳴き声を聞いたことがあるか?彼らは浸水していると、たまにキシキシと鳴くことがある。それはダックスフントのように品種改良を重ねる中でより長く、より香るように宿命付けられたお米たちの、何か重大な嘆きなのかもしれない。 すっかり日本でもおなじみになった感のあるインド米、バスマティライス。 香りが強くて、細長く伸びて、ノンベジアイテムによく合います。高価なのでインドでは日常的に食べられているわけではなく、ビリヤニやプラオなどの特別な料理に限定して使われています。 最近は日本でも入手しやすいため、日々の食事の気分転換にも取り入れやすいと思います。日本米とミックスする場合は、同量でミックスして早炊きにすれば大丈夫です。 この記事では日本で購入可能なバスマティライス15種類に絞り、実際に食べ比べした結果をランキング形式、レーダーチャートで掲載しています。 ▼そもそもバスマティライスって何!?
カレー作りにおいて、トマトは欠かせないアイテムだ。栄養満点のトマトはカレーのベースになり、うまみ、酸味、テクスチャー、フレッシュさ、香りなどを与える。インドにトマトが入ってきたのは16世紀だというが、それ以前のトマトのないインド料理はいったいどういうものだったのか想像もできない。 カレー作りの材料としては、生トマト、ホールトマト、カットトマト、トマトピューレ、トマトペースト、トマトジュース、ドライトマト、トマトパウダーなど実に多くの選択肢がある。その中でどれがカレー作りに最も適しているのだろうか。 こちらの水野仁輔氏のnoteでは、「カレーのベースに使うならホールトマトがいい」と結論づけているが、果たして本当だろうか。 風味を活かしたりフレッシュ感を出すには、やはり生トマトを使うのがベストだと思う。しかし生トマトの場合、品種や産地、時期、保存状態やその年の気候などブレ幅が大きい。そこを見極
noteメンバーシップ「東京マサラ部オンライン」ではこういったカレーやインド料理にまつわるマニアックな疑問を常に考えています。カレー作りの腕を上げたい方、スパイシーな仲間が欲しい方はこちらからご参加ください。 玉ねぎ炒めの時短手法のカガク玉ねぎと塩の話を調べているとまず浸透圧の話がでてくるが、浸透圧とはそもそもなんだろうか。 浸透圧とは 濃度の異なる二つの液体が半透膜を通して接した時、濃度の高い方へ溶媒のみが移動する現象を浸透と呼び、このときの圧力の差を浸透圧という。 玉ねぎは細胞で構成されている。玉ねぎの細胞壁は半透膜(水分は通すが一定以上の大きさの分子は通さない、という性質をもつ膜)である。玉ねぎに塩を振ることで表面に塩の水溶液ができ、細胞の中の水分だけが塩水側に移動しようとする。 玉ねぎ炒めのときに塩を入れるというのは、この浸透圧を利用して細胞の中の水分を抜き脱水を加速させるのが狙い
カレーを考えることは玉ねぎを考えることだ、と俺は古くからじっちゃんに言われて育ってきた。特に、飴色玉ねぎを作ることはカレー作りにおいて最重要な課題とされてきた。 実際に飴色玉ねぎの作り方について調べてみると、大きく分けてレシピには二つのパターンが登場する。 ①洋食的アプローチ。弱火で長時間、じっくり加熱してつくるあめ色玉ねぎ。 ②インドカレー的アプローチ。玉ねぎを強火で焦がし気味に炒めて一気に仕上げる玉ねぎ。 両方とも同じ飴色玉ねぎではあるが、同じ脱水量(重量)を目指すにしてもたどり着くまでの時間や工程、温度変化が異なるため当然味わいも異なるはずだ。 では、具体的にどのように異なるのだろうか。八丁堀のカレー屋wacca三浦さんの全面的協力を得て、強火炒め玉ねぎと弱火炒め玉ねぎの比較実験を行い、レポートにまとめてみた。途中でwaccaさん直伝のチキンカレーのレシピも掲載しています。 note
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『カレー哲学|東京マサラ部|note』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く