自民党の憲法改正案の話題が未だに尾を引いています。ぼくのTwitterやFacebookでも、ふだん政治的な話題を持ち出さない人まで巻き込んでいることが、その注目度の高さを物語っています。 ざっくりおさらいしておきますと、自民の改正案で「公共の福祉」が「公益及び公の秩序」に差し替えられていることが、主な議論になっています。 そもそも従来の「公共の福祉」とこの「公益及び公の秩序」の何がちがうのか? という話ですが、「公共の福祉」とはつまり、人権と人権がぶつかった時には調整が入りますよ、という制限を定めているわけです。(当たり前ですが)人権は平等で、他の人権は人権とて侵害できない、と。だから「公共の福祉」はいわば人権の内部にある制限だといえるでしょう。 当初「公共の福祉」には、人権の外部にあるという制約外在説がありましたが、今では全く支持されていません。 一方今回持ち上がった「公益及び公の秩序