昨日話題にした外来語の乱用によるNHK提訴について電子情報を眺めていたら、話が妙な方向にいっていることがあります。 というのも、この提訴の焦点が、あたかも「日本語の存亡をめぐる闘い」のようになっているのです。 しかし、これはずいぶんと話がズレているように思います。まず、提訴した男性はあらゆる外来語の排除を訴えているわけではない。NHKにおける、外来語の「乱用」を問題としているわけです。 言葉は移ろいゆくものである――そのことについて異論はありません。ぼく自身の話し言葉も、ずいぶん乱れていることでしょう。また、戦前から外来語があったなどということは、いまさら指摘されるまでもないわけです。今ある日本語が昔からある形ではというないことについては、学術的にはとっくの昔に決着がついていることでしょう。 この訴訟についてはそれらのような学術的な問題ではなく、もっと単純な話だと思うのです。ここでの問題は