北陸への旅行の場合、関西在住なら特急「サンダーバード」、中京圏ならば特急「しらさぎ」に乗車する人も多いだろう。この特急が、令和5(2023)年春に北陸新幹線が金沢市から福井県敦賀市まで延伸すると、敦賀駅止まりになり、金沢駅までの直通でなくなる見通しだという。利用者からは「不便になる」と不満も漏れるが、なぜ直通しなくなるのだろうか。 ■新幹線の開業効果 JR西日本によると、正式決定ではないが、北陸新幹線が敦賀まで延伸するのに伴い、特急は敦賀駅が終点になる見込み。大阪・名古屋から福井・金沢に行くには乗り換えが必要になるという。 そうした変更の背景には、新幹線と特急が同じ区間を走行することのデメリットがあるようだ。 国交省幹線鉄道課は「新幹線と同じ区間を特急が走ることを規制していない」としており、制度的には共存は可能。しかし実際は、「新幹線の開業効果を最大限発揮するには特急の継続は難しい」(同課