高速道路の改修 「造る」から「守る」への転換を(5月4日付・読売社説) 老朽化が進む高速道路をどう維持、管理していくか。「造る」から「守る」へ、整備の重点を転換することが重要だ。 東日本、中日本、西日本の高速道路3社が今後100年間、道路を利用するために必要な改修費用を試算した。 老朽化した橋やトンネルの大規模な建て替えに2兆円、道路設備などの修繕に3・4兆円の計5・4兆円が必要という。補修箇所をすべて造り替えると10兆円超で、7年分の料金収入に相当する。 3社の高速道路は1960年代以降、建設が進み、全長約9000キロに及ぶ。このうち30年以上経過した路線が4割を占める。 車両の大型化や、凍結防止剤に含まれる塩分による腐食などが道路の損傷を招いている。 昨年末には、中央自動車道の笹子トンネルで天井板の崩落事故が起き、利用者の命にかかわる劣化の実態が浮き彫りになった。従来の保守・点検を抜本