(上)力投する嶋(下)1939年の大会で5試合連続完封を飾り、優勝旗を手に行進した(いずれも向陽高校提供) 全国高校野球選手権大会は今夏、第1回全国中等学校優勝野球大会が開催されてから100周年を迎える。 戦前、戦後を通して多くのファンの心に刻まれてきた大会の歴史は、偉大な投手の存在を抜きには語れない。時代を彩った2人のエースに迫った。(敬称略) 戦前の中等学校野球で「伝説の左腕」がいた。1939年の全国中等学校優勝野球大会で全5試合完封を飾った海草中(和歌山、現向陽高)の嶋清一。特に準決勝、決勝は、大会史上唯一の2試合連続無安打無得点試合という偉業を成し遂げた。 左腕から繰り出す直球と鋭く落ちるカーブを武器に次々と強豪を破った。準決勝の島田商(静岡)では17奪三振の力投。決勝も下関商(山口)に2四球を与えただけだった。5試合で許した安打はわずか8本。57三振を奪った。 37年夏から5季連
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