奈良観光の玄関口となる近鉄奈良駅から南へ向かうと、「奈良町(まち)」と呼ばれる地域がある。表構えに格子がはめられた町家が並び、幕末から明治にかけての面影を感じられる。秋の行楽シーズンを迎え、界隈(かいわい)は若者から高齢者までが散策を楽しむ。古代から繁栄した奈良としては比較的新しい町並みだが、都市化にのみ込まれずこうした風景が残されたのは奈良の人の知恵があったからだ。 大阪本社勤務から奈良県に赴任して4カ月。赴任前もその後も、さまざまな人たちに「奈良は保守的な地域だから…」と“助言”を受けた。「あの人は保守的な人だ」といった文章で「保守」という言葉が使われる場合、ネガティブ(否定的)な意味合いが込められていることが多い。どうやら、「保守」「保守的」と対義となる「革新」「進歩的」という言葉に比べると、古い体質にしがみついているようなイメージがあるからだろう。 奈良は2年前に平城京遷都1300
この100年で最大規模のハリケーン「Sandy」が東海岸に接近しているため、Googleが29日にニューヨークで予定していたAndroid関連の発表イベントを延期した。同日Microsoftがサンフランシスコで開催するWindows Phone 8のイベントは予定通り行われる。 米Googleは、10月29日に予定していたAndroid関連の発表イベントを延期した。連絡を受けた複数の米メディアが伝えた。 Googleは「われわれは月曜朝にニューヨークで予定していたイベントを、ハリケーンSandyが接近しているためにキャンセルします。詳細が決まり次第、今後の予定をご連絡します」と伝えたという。 米国立測候所(NWS)によると、Sandyは中西部から移動している暴風雨と合体し、この100年で最大規模のハリケーンになる可能性が高いという。NWSはこのハリケーンが月曜日にはニューヨークを含む中部大
読書週間 本との出会いを大切にしたい(10月28日付・読売社説) 27日から読書週間が始まった。 今年の標語は「ホントノキズナ」だ。巡り合った本との絆を大切にしたい。秋の休日、書棚に手を伸ばし、かつての愛読書をひもといてみてはどうだろうか。 全国出版協会が主催する今年の「文字・活字文化推進大賞」には、長年にわたり読書の町づくりに取り組んできた福島県大熊町の教育委員会が選ばれた。 この町では、小中学生が東京電力福島第一原発事故後に避難した会津若松市の仮校舎で、朝の10分間読書などを続けている。全国から届いた1万冊以上の書籍が活動の支えだ。子供たちにとって読書は心の糧となるにちがいない。 小説「ナミヤ雑貨店の奇蹟(きせき)」で中央公論文芸賞を先日受賞した作家の東野圭吾さんは、高校時代に読書の楽しさを知ったという。 それまでは大の読書嫌いで母親や先生を困らせたが、姉が持っていた松本清張の推理小説
亡くなった囲碁の宮本直毅九段は関西棋院所属の強豪だった。もうひとつ、関西弁による独特の解説も囲碁ファンには人気があった。産経新聞主催の十段戦では、観戦記の斎藤謙明さんとのコンビで、毎年のように解説していただいていた。 ▼「見てみ、白に目がなくなったやろ」「血を見るで」。戦いの場面になるとそんな言葉がポンポン飛び出す。「対局者は読み切ってますか」と聞くと「それができたら神業や」。間違いなく初心者にも囲碁の魅力を教えてくれた功労者の一人である。 ▼宮本さんには他にも「隠れた功績」があった。今や囲碁界の頂点に立つ井山裕太本因坊・十段(23)の才能を見いだしたことである。宮本さんが読売テレビのアマチュア囲碁番組の解説をしていたときだ。6歳だった井山少年がこの番組に挑戦してきたのだそうだ。 ▼「大丈夫か」という周囲の心配をよそに、大人相手に勝ち進む。目を丸くした宮本さんらは少年をプロに進ませる道を話
石原慎太郎東京都知事が任期半ばで辞職を表明したことで、2020年夏季五輪の東京招致を心配する声がある。だが招致に向けた強固なレールは既に敷かれている。 東京がイスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)と争う開催地は、来年9月の国際オリンピック委員会(IOC)総会での投票で決まる。 石原氏は五輪招致の「顔」として旗振り役を務めてきたが、昨年12月の閣議了解と国会決議を経て招致争いは既にオールジャパンの戦いに入っている。 五輪招致が都知事選の大きな争点となることはないだろうし、またそうすべきでもない。 石原氏の後継候補は路線を踏襲するだろうし、対立軸となる民主党も閣議了解や国会決議の責任政党だ。レスリングの吉田沙保里選手に国民栄誉賞の授与を決めた政権与党が、まさか招致に反対する候補を選ぶわけはあるまい。 吉田選手は、授与決定を受けた会見で東京五輪招致に触れ、「子供たちに夢を、被災地の方々
新党結成を表明した東京都の石原慎太郎知事が次期衆院選に向け、新党「日本維新の会」やみんなの党などの第3極で政策に多少の違いがあっても連携すべきだと主張していることについて、与野党幹部らは27日、「野合だ」などと一斉に批判した。 石原氏は26日の記者会見で「新しい大連合を作って選挙をみんなで一緒にやったらいい」と述べた。 新党の母体となるたちあがれ日本の園田幹事長は27日の読売テレビ番組で、「自民党も含めて再編成の機会を狙い、日本の課題を共有して実行できる体制を作る。(石原新党は)その前段階だ」と述べ、保守勢力の結集を通じて政界再編を目指す意向を示した。「大きな政党でない者は小異を捨てて大同につき、選挙で協力しあわないと、その体制の基礎はできない」とも強調した。 しかし、前原国家戦略相は茨城県つくば市で記者団に、「全く別の考えの人が選挙対策で『大同』と言うのは、国民をバカにした野合だ。基本政
最先端の製鉄技術を盗用されたとして、新日鉄住金(旧新日本製鉄)が韓国・ポスコに損害賠償と製造差し止めなどを求めた訴訟は、ポスコ側が全面的に争う姿勢を明らかにした。 国内最大手で世界2位の新日鉄住金と、韓国最大手で世界5位のポスコが真っ正面から対立する図式になったのである。 しかも、新日鉄退職後、技術を持ち出したとされる元社員も賠償請求の対象になっている。長年日本の産業界をリードしてきた企業が技術流出に厳しい姿勢を見せたことを重く受け止めたい。 経済産業省の調査では、製造業の約7%が「漏洩(ろうえい)と思われる出来事があった」と回答した。国内電機メーカーが韓国勢などに苦戦しているのは、円高に加えて価格競争に敗れ、技術面、品質面でも優位性を失ったからだ。背景には、バブル崩壊後に日本の技術者が週末を使って韓国企業などで働いたことがあるとの指摘もある。 日本企業が開発し、保有する先端技術の外国企業
高音質のデジタル音源「ハイレゾ」。利用者と提供される楽曲数がともに急増し、注目を集めている。 ハイレゾは「ハイ・レゾリューション(高解像度)」の略。オーディオ音楽評論家の麻倉怜士さんは「奥行き、立体感、臨場感がすごい。まるでそこで聴いているようなライブ感が魅力。ハイレゾを聴けばほかの音源には戻れない」と、その高い音質を評価する。 デジタルは、生の音のアナログ音の波形を0と1の信号で表し、CDや伝送路に乗せ、ユーザーの手元に届ける。その0と1の信号は、機器を通して元のアナログ波形に戻され、音楽として聴ける。 CDは、演奏を信号化する時に、人の耳では聴き取れない帯域にある高・低音や小さな音を省く。音の幅を制限することで音質は維持しながら、CDに収まるサイズに圧縮するためだ。だが、音情報の省略は微妙な影響を再生音に及ぼし、熱心な音楽ファンからは、アナログ波長をそのまま焼き付けているLP盤より音質
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