前回(【都構想否決についての感想2】- 議論かケンカか、抗議か圧力か?)の続きです。 日本の社会問題を考えるうえで絶対に避けることができないのは「大東亜戦争開戦」です。それがすべての原点と言えるでしょう。 ■大東亜戦争時のウソ(デマ) 当時の状況を考えれば、すでに日中戦争を始めている状態で、国民が一致団結しなければどうにもならない。戦争とはそういう状態であるので、国民に一致団結を呼びかけるのは間違いとは言い難い。 そこで多くのウソがまかり通っていった。 このウソが蔓延したことは大本営だけが悪いわけではない。むしろ国民全員が言っていて、訂正できない空気になったことが問題でしょう。 誰かが言ったウソは、尾ひれがついてもっと大きなウソになって返ってきた。訂正することは、国民が一致団結せねばどうにもならない状況において、不合理となってしまった。 最も影響を与えたウソの内容は、「日本は強い(勝てる)
前回(都構想否決についての感想1 - 私利私欲の独裁者)の続きです。 ■シルバーデモクラシー 人口が多い老人世代の意見が通り易い、シルバーデモクラシーであったと言えなくはないです。しかし、可決されていれば、老人世代は損をする立場でありましたし、老人は変化を好まないのも当然です。 それよりも、(老人が損をするならば、逆に)恩恵を受けるはずの若い世代に、反対票を入れた人が相当数いたことの方が問題です。 その理由について考えてみたい。 ■議論かケンカか、抗議か圧力か? 『日本人はxxx』というステレオタイプ、レッテル張りは良くないけれど、やはり、独特の国民性を持っている。聖徳太子以来の「和を以て貴しとなす」は、今も、根強く生きているでしょう。 もちろん、「和を以て貴しとなす」ということ自体は、日本の誇るべき文化で壊す必要はありませんが、これを曲解というか、変に刷り込まれている人が大勢いるというこ
■橋ロスが止まらない 私は大阪市民です。橋下さんが、大阪を良くしてくれると、非常に期待して応援していただけに、今回の住民投票の否決で「橋ロス」が止まりません。 私は、橋下さんの一つ下と同世代で、私が育った小学校は、橋下さんが生まれたとされている隣の校区です。性格もよく似ています。ですから、橋下さんが、どんな苦労をして、どんな生き方をしてきたか、聞かなくてもおよそのことは分かります。 大阪を良くして欲しいという思いだけでなく、個人的な肩入れがあったのは事実です。個人的な肩入れがあったからと言って、全部を肯定してきたつもりはなく、批判すべきは批判してきましたが、本心では自分を重ねて(私は小物ですが)観ていたのでしょう。ですから、余計に「橋ロス」が止まらないのです。 しかし、いつまでもそんなことは言ってられないので、実際に市民の立場で都構想を見てきた感想と、分析(本職では、ビッグデータ解析をやっ
大阪都構想については個別の事情はいろいろあるだろうが、これは政策というより橋下徹氏の信任投票のようなものだった。全国的にみておもしろいのは、Vlogでも説明したように税金を使う世代が政治を決める傾向が鮮明に出てきたことだ。 これは「シルバーデモクラシー」の問題ではなく、デモクラシーの本質的な歪みである。今回は一つの問題についての住民投票というわかりやすい形で出てきたが、国政の歪みはもっと複雑で困難だ。1100兆円の政府債務と800兆円の年金債務を抱えて社会保障の削減は絶対さけられないのに、それを提案する党が与野党に一つもない。 日本の政治家は、個人後援会を通じて地元利益を吸い上げる受益者の代表になってしまい、納税者を代表する党が育たない。自民党という受益者集団が圧倒的多数で、それ以外の野党が(民主党も含めて)泡沫政党になってしまった。政党政治は本来、民意をグループにまとめる制度なのに、日本
これだけ重要な事件を、NHK、フジテレビ、日本テレビ、TBS系のニュース番組では報道しなかったそうです。 2015年5月20日、国会での党首討論で、日本共産党の志位和夫委員長は代表質問の中で 「戦後の日本が、米国などの発したポツダム宣言を受諾したことで始まった」 とし、そのうえで、同宣言が日本の戦争を「世界征服」「侵略」と定義していることを挙げ、 「ポツダム宣言にある、この認識をお認めにならないんですか?」 と、安倍首相の歴史認識を厳しく追及しました。 すると、安倍首相は 「私は、まだその部分をつまびらやかに読んでおりませんので、承知はしておりませんが、今ここでただちに論評をすることは差し控えたいと思います」 とポツダム宣言を読んでいないことを白状したのです! ところが、この日、NHKでは「首都圏ネットワーク」から「NEWS WEB」に至るまで、安倍首相の代表質問での発言からこの部分をカッ
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