幹細胞治療の規制に取り組み始めた日本 原文:Nature 494, 5(2013年2月7日号)|doi:10.1038/494005a|Unknown territory 実験的な幹細胞治療の規制に、日本が遅まきながら取り組んでいる。明確に定められた法的枠組みによる患者の保護が必要だ。 日本には毎年、数百万人の外国人観光客が詰めかけ、豊かな文化遺産や歴史遺産を満喫している。ところが、そうした通常の観光コースを外れた、別目的の訪問客がいる。それが実験的な幹細胞治療を受ける人々だ。2012年12月22日付の毎日新聞は「韓国ソウルに本社を置くバイオテクノロジー企業RNLバイオと提携する福岡市博多区のクリニックで、毎月約500人の韓国人が幹細胞治療を受けている」と報じた。また、2013年1月29日付の朝日新聞の記事によれば、有効性の証明されていない幹細胞治療を宣伝するクリニックが日本国内で20か所