児童8人が亡くなった大阪教育大付属池田小学校の事件で、宅間守元死刑囚=執行=の精神鑑定を実施した精神科医が、当時の鑑定書の内容を盛り込んだ著書を出版する。一般には公開されない鑑定書の内容が出版されるため、鑑定医の「守秘義務」についてのモラルをめぐり、議論となりそうだ。 著者は岡江晃医師で、タイトルは「宅間守精神鑑定書 精神医療と刑事司法のはざまで」(亜紀書房)。23日に出版される。 岡江医師は事件後、弁護側の請求で2002年10月、宅間元死刑囚の犯行時の責任能力について別の専門家と鑑定を受け持った。計17回面会し、「犯行時に何ら意識障害はなく、精神病性の症状はなかった」などとした鑑定書を大阪地裁へ提出。大阪地裁は03年8月の判決で信用性を認め、完全責任能力があると判断し、死刑を言い渡した。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員