愛知県が排出した下水道汚泥などを原料とする肥料が搬入された愛知県田原市の農地から、国の土壌環境基準の5倍を超えるヒ素が検出された。調査した愛知県新城市の市民団体「新城の環境を考える市民の会」(山本拓哉会長)は14日、検出結果を愛知県に通報した。=関連<21>面 肥料を製造した産業廃棄物処理業「タナカ興業」(愛知県豊橋市)は、新城市内に新たに処理施設の建設を計画し、市民の会は反対している。 市民の会によると、9月23日、タナカが製造した肥料が運ばれた田原市和地町の農地から、土壌を採取。民間検査機関による溶出試験で、環境基準(1リットル中0・01ミリグラム)の5・2倍のヒ素を検出した。鉛や六価クロム、総水銀は基準値以下だった。 山本会長は「田原の農地に搬入されているのは肥料ではなく、産廃であることは明確だ。撤去を求めたい。県は一刻も早く、成分分析など、自ら調査するべきだ」としている。 本紙が情