状況20〜21は、現代企画室編集長・太田昌国の発言のページです。「20〜21」とは、世紀の変わり目を表わしています。 世界と日本の、社会・政治・文化・思想・文学の状況についてのそのときどきの発言を収録しています。 『反天皇制運動カーニバル』第4号(通巻347号、2013年7月9日発行)掲載 7月2日早朝、いつものようにパソコンでteleSURを観ていた。ベネズエラのカラカスを本拠に発信されているテレビ放送のウェブ版である。ラテンアメリカの数ヵ国の共同出資で運営されている。情報大国の通信社・テレビ局・新聞社に占有されてきた国際問題に関わるニュースを地元から発信しようとする試みで、私にとってはそれだけでも貴重な情報源である。キューバの「反体制ブロガー」として有名なヨアニ・サンチェスが言うような、それゆえに起こり得るかもしれない情報の一面性や歪み(すなわち、政府広報的な性格)は、その受け手が別な
1988年に出版された日本寄せ場学会年報『寄せ場』第一号の 特集タイトルは、「流動する下層労働者・その現状と未来」であった。それ以後、日本寄せ場学会は、四半世紀を通じて、グローバルな資本主義の展開をにらみ ながら、国内外の「流動する下層労働者」の現実を追い、また、その歴史的展開を捉え返してきたといえるだろう。テーマは毎年たてられてはきたが、それらは 「流動する下層労働者」という大テーマの変奏であったと振り返ることができるかもしれない。それにしても、資本主義と労働市場は、この四半世紀の間にあま りにも大きく変容した。それとともに、「流動する下層労働者」のあり様ももちろん変化した。しかし、一方で、思わず「何も変わってはいない」とつぶやきた くなるような強固な構造をみてとることもできるのである。 今回の総会シンポジウムにおいては、「出稼ぎ」「集団就職」「被差別部落」というトピックをめぐって三人の
2001年5月21日、亀戸文化センターで開催されたノーモア南京の会第四回総会において、安川寿之輔名古屋大学名誉教授による掲題の特別講演が行われました。南京大虐殺のような悲劇的事件が起きた原因として、日本軍の非人間的な体質、大義のない開戦、司令官の独断による無計画な進軍、軍紀の乱れ、などが指摘されています。このような軍隊に関わる諸要因に加えて、いわれのない中国人への蔑視感が日本人の意識に根強くあったことが、数々の残虐行為を可能にしたことも指摘されています。安川先生は近著『福沢諭吉のアジア認識 近代史像をとらえ返す』(2000年、高文研)で日本のアジア侵略に福沢諭吉が果たした先導的な役割を実証的に明らかにしました。本講演は既存の福沢諭吉のイメージを覆し、南京大虐殺に繋がる日本人のアジア蔑視観の形成と特質を理解する上で大変貴重なお話でありました。(なお本講演全体の記録は『ノーモア南京 2000年
こんな情報はおかしい!?地域の「差別」ビラ? 日本の町には、様々な宣伝用の看板や、ポスター、チラシ、パンフレットなどが溢れています。どれも見る人のことを考え、分かり易く、興味を持つように工夫されて作られているものばかりです。 しかしすべてが良い情報とは限りません。私たち「外国人差別ウォッチネットワーク」では、特に多言語化された警告用のポスター、また外国人への差別を助長する表現を用いたポスターなどを収集し、どこがどうおかしいのかを検証しています。 まず、想像してみて下さい。 自分がA国に旅行や留学で訪れたとき、「日本人風外国人を見かけたら110番」と書かれた貼紙を見かけたらどう感じますか?あるいは日本語表記だけで、「ここは不審者警戒地区」と書かれた張り紙をみつけたら…? 自分は何もしていないのに、「日本人」というだけで、A国全体から嫌われているように感じ、決して良い気分にはならないの
緊急署名 福島原発事故を繰り返したくありません 若狭の大飯原発3・4号の運転再開に反対を表明してください ここをクリックして次に進んでください Tweet
「核時代に生きる神学」をつくる会 ニュースレター 1 2000年5月27日発行 事務局 名古屋市 金城学院大学 藤井研究室 原子力と天皇制 ─豊かな海づくり大会から見えてくる天皇制と原子力政策─ 藤井 創 はじめに 「ハレルヤ、主の僕らよ、主を賛美せよ…主は天よりも高い方であるにもかかわらず、地を顧みられるために、ご自身を投げ捨てられる。」(詩編113編6節、私訳) 「キリストは、神の身分でありながら、神と等しい者であることに固執しようとは思わず、かえって自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じ者になられました。人間の姿で現れ、へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした」。(フィリピ2章6~8節) 日本の教会は、天皇制の問題をキリスト教の信仰との関わりで問い続けてきました。天皇制と大平洋戦争、天皇制と沖縄、天皇制と被差別部落、天皇制と在日韓国人・朝鮮人、天皇制と君が
状況20〜21は、現代企画室編集長・太田昌国の発言のページです。「20〜21」とは、世紀の変わり目を表わしています。 世界と日本の、社会・政治・文化・思想・文学の状況についてのそのときどきの発言を収録しています。 反天皇制運動連絡会『モンスター』第23号(2011年12月6日発行)掲載 権力機構としての国家=政府なるものに対して、私は根本的な懐疑と批判を抱いてきた。それは、資本主義であることを標榜する国家体制に対してばかりではない。20年前に無惨にも自滅したような、自称社会主義国家体制に対しても、同じである。 また、資本主義的企業の論理と倫理に関わる不信と疑念が、私の心から容易に消えることはなかった。それは、プルードンやマルクス(ふたりの名を並列することにこだわりたい)以降積み重ねられてきた資本主義批判の論理に依拠するばかりではない。水銀を垂れ流して水俣病を発生させたチッソやカドミウムを排
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く