子どもが本を読むにはどのような仕掛けが必要なのか。累計578万部(国内)を突破した大ベストセラーシリーズ『マジック・ツリーハウス』(KADOKAWA)の編集を20年以上手掛ける豊田たみさんは「漢字を平仮名に開くのは逆効果だった。子どもの読書を観察すると、『読みやすい本』が何かがわかってきた」という――。 学校の「読書の時間」に読む本がない 私がこの企画を立ち上げた当時、在籍していた児童書編集部は、まさに存続の危機にありました。いまの市況と同じく、少子化による市場縮小の真っ只中で、児童書の売り場が毎年シュリンクしていくような時代。ついには会社(当時のメディアファクトリー社)として児童書事業からの撤退が決まってしまったのです。 そんな折、私の息子が小学校に入学しました。当時は「ゆとり教育」の改革が進み、2002年から学校で「読書の時間」が大幅に増えることが決まっていました。しかし、息子を見てい