刀で命を奪うのは難しくてつらい 時代劇ではおなじみのチャンバラシーンですが、実はこれほど非現実的なものはありません。人と人とが刀で斬り合って、相手の命を奪うのは至難の業と言えます。それは技術的にも心理的にも相当なダメージを残すものです。刀で斬り合って相手を打ち倒さなければ自分が殺されるのだからそれは必死です。 でもプロの戦士でない農民たちには、この必死さを要求できないと思うのです。また、相手を殺せばホッとすると同時に、「俺はなんてことをしてしまったんだ」という気持ちが生まれるだろうと僕は思います。なにしろ生きている人間を殺すというのは想像以上に(いや想像通りとも言えますが)大変なことです。人一人の命を奪うことがどれだけ大変なことか……。 実は、戦国時代にもそういう考え方は生きていたと考えられる史料があります。 「首二つ」取るなんて例外中の例外 当時、「兜首かぶとくび一つ取れば、一生安泰」と