昨今、日本では排外主義や自国第一主義を掲げる政党が選挙で議席を伸ばしている。ヨーロッパをはじめとする世界各地での極右政党躍進の流れが、いよいよ到来したとの見方もある。では、極右の「先進地」とも呼べるヨーロッパでは、極右はどのように勢力を拡大してきたのだろうか? フランスの大学院で哲学を学ぶ森野咲が、現地での最新の研究や報道の成果をもとに、極右の成長、定着の背景やメカニズムを明らかにする連載の第6回。 「正常化」「穏健化」したとされるフランスの極右政党。そのような変化は「脱悪魔化」という言葉でしばしば言い表される。「脱悪魔化」という用語ははたして適切なのだろうか。極右政党自体、あるいは社会全体の変化を追うことで見えてくるものとは――。 「脱悪魔化」という言葉を聞いたことはあるだろうか。脱悪魔化——フランス語でDédiabolisation とは、過激で危険な存在=「悪魔(diable)」とし