高市政権の深層でいま何が進行しているのか。政治と権力の核心を追及し続けてきたノンフィクション作家・森功氏による注目の連載「自民党の研究」。対中強硬姿勢を前面に打ち出す裏側で、官邸内では側近同士の軋轢が表面化している。従米を基軸とした対外姿勢は混迷を深め、複雑な関係を多角的に解いていく「外交」を行う力量自体に疑問符が付き始めた。永田町の水面下で何が起きているのか。第三回は、高市政権を揺るがす「側近政治の限界」と外交迷走の実相に迫る――。 側近との亀裂が招いた政権の不安定化 会員制情報誌「選択」の放った2026年4月号の特集記事『高市が「退陣」を口にした夜』が永田町を駆け巡った。かいつまんで説明すると、高市早苗内閣の官房参与である今井尚哉をはじめとした首相周辺の〝側近〟たちと高市本人が衝突し、政権が揺らいでいるという記事だ。前回でも報じたように、高市と今井の行き違いの初めが衆院の早期解散・総選