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私は、2000年頃までは、完全なアンチERPパッケージ派であった。しかし、海外販社の在庫販売システムにERPパッケージを使って以来、二つのERPパッケージの導入にかかわってきた。その結果、今ではアンチ・ERPパッケージはではないが、いろいろ思うことがあるので、私の今までの導入経験と日頃のシステムに対する考えから、ERPパッケージについて述べてみたい。 〔教科書的ERP定義とERPパッケージ〕 ERPは、Enterprise Resource Planningの略で、企業が利益をあげていくために、企業における経営資源である「人・もの・金」を部門レベルでなく、企業全体で最適配分していき、そのフィードバックをもとに継続的に改善を進めていくことを目指した手法・概念とされる。それを実現するために情報の可視化(Visibility)を提供するソフトウェアがERPパッケージというわけである。また、ERP
私の部署にも新入社員が入ってきた。その際に話をしたことや、私の考えているシステム開発方針や考え方を整理しておくことにする。 【私のシステム開発方針 ―4つのキーワードー 】 まず、私のシステム開発・構築の方針を述べてみたい。Velocity, Visibility, Business Mind, Diversityの4つのキーワードでもって説明する。 (1) Velocity(速力) ビジネスにおいては、当然スピードが大事である。我々システム部門がビジネスをサポートするには、自分たちの所属する部門のビジネスの向かう方向に合ったものを、タイミングよく、素早くリリースしなければならない。いくら良いものでも、タイミングが悪ければ、効果も落ちるものであるし、方向性が異なれば、意味のないものにもなりかねない。そういう意味で、Velocity(注1)(速力)が大切なのである。また、『「システムを捨てる
連続・非連続を考えてきたついでに、"Duration(持続時間・継続期間)"について思うことを述べたい。 "Duration"を英英辞典で引くと、"the length of time that sth(something) lasts or continues"(Oxford Advanced Learner's Dictionary)とあり、「何らかのものが、(ある期間)継続・持続するまたは(動作状態がある時間まで間断なく)続く・続いている時間の長さ」という意味である。 【データ受信におけるDuration】 私は、インターネット技術、XMLを使ったリアルタイム処理可能な企業間・企業内(注1)のデータ伝送を2000年頃から行なっているが、いろいろなことを学んできた。そのいくつかは、以前のブログでXMLを絡めて述べた(『言語としてのXML私論―企業間、企業内でのXMLの活用についてー』を
前回予告したように、今回は「システムを捨てることと、いつでも捨てられるための準備」ということに関して、私の意見を述べてみようと思う。 私が、この「システムを捨てることと、いつでも捨てられるための準備」ということを、意識し始めたのは、2000年ごろSCMに取り組み、B2Bの仕組みの開発を真剣にやり始めた頃である。 各社には各様のビジネス・プロセス、仕組みが存在する。〔Each customer has each way(each system).〕1対1で対応する仕組みを一々作ることはきりがないし、ビジネスはどんどん変化する。その変化に伴って、ビジネス・プロセス、仕組みも変化し、メンテナンスがどんどん増える。【注】 将来を考え、再利用性、拡張性を考えると、開発が遅れるし、複雑になる。そうであるなら、割り切って、短期間の使用でコストを上回るメリットを出し、数ヶ月でペイし、いつでも今のシステムを
"The limits of my language mean the limits of my world."の意味を考える
前回、『私は、XMLの"M"は、Markup (Language)の略でなく、Meta(Language)の"M" であるべきだと思っている。』と書いた。そこで、『メタ』についてもう少し、考えてみることにする。 <メタとは何か> メタ(meta)は、古代ギリシャ語のmetaに由来する接頭語であり、以下のような複数の意味を持ち、かつ複数の意味を結び合わせたものになっている。 (1) 後ろの、背後の(after, later, behind) (2)~を超えた、高次の、包括的な(beyond, higher, transcending) (3) ~ついて〔記述する〕(about, descriptive) (4) 変化(change, transformation) (5) 〔化学において使われて〕メタ… ←"~の間(between)" いくつかの接頭語メタ(meta)のつく言葉をあげて、上記
前回「言語」について述べたので、今回は記号言語(人工言語)の一つのXMLに関して、思うことを書いてみよう。 もちろん、XMLは『拡張可能なマーク付け言語(Extensible Markup Language)』のことである。 私は、製造業でITをしている立場から、今回の話は、企業間および企業内の電子データ交換におけるXMLを考えることになることをお断りしておく。 <Extensible Meta Language!?> L:Language(言語) 言語の重要性は、前回にも述べた。 人間同士は、コミュニケーションするために、「自然言語」(ウィトゲンシュタインの言う Umgangssprache(独語)〔= 英:everyday language、日:日常言語〕)が必要だ。 電子データ交換においては、ウィトゲンシュタインが「記号言語(独:Zeichensprache、英:sign-langu
"The limits of my language mean the limits of my world."の意味を考える "The limits of my language mean the limits of my world." (私の言語の限界は、私の世界の限界を意味する)は、ウィトゲンシュタイン(Ludwig Josef Johann Wittgenstein: 1889-1951)の『論理哲学論考』("Tractatus Logico-Philosophicus" )に出てくる。 5,6年前に、これを、Oracleのマニュアル『PL/SQL リリース8.0 ユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』(今のバージョンではない。)「第1章 概要」の扉ページ(昔のOracleのマニュアルには、章毎に誰かの言葉が示されていた!)で、私は初めて見て知った。 マニュアルの最初の章にこの言
最初のトピックとして、可視性(Visibility)を取り上げる。 SCM(Supply Chain Management)といえば、Velocity(速力、高速、方向性を持った速度)と同時に、Visibility(可視性)という言葉がよくでてくる。 「ビジネス・プロセスの可視化」や「経営情報の可視化」がSCMの成功、つまりビジネスの成功につながるという具合である。 では、この「可視性(Visibility)」っていったい何なんだろう? 私は、今までの経験から、可視性(Visibility)は、以下の二つの側面があると思う。 1) 『見られること』により、自分を美しくしよう/物、場所をきれいにしようとする側面 2) 『見えること』により、姿勢(mind-set)を前向きに変える側面 まず、一つ目の側面についていくつかの例を挙げてみよう。 もう20年以上も前の私の大学時代の話。 東京の大学か
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