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10月に記者が見た異様な光景 11月17日、兵庫県知事選の投開票が行われ、斎藤元彦氏が元尼崎市長の稲村和美氏や無所属で維新の前参院議員の清水貴之氏を破り、再選された。 午後9時43分、神戸市内の商店街にある事務所に姿を見せた斎藤氏。通りを埋め尽くした1000人を超す人から「サイトウ!サイトウ!」と大きなコールが沸き上がり、斎藤氏は何度も頭を下げた。 内部告発をした元県民局長が自殺するなど、兵庫県政は混乱を重ねてきた。9月に不信任決議案が県議会で議決されると、齋藤氏は「再選を目指す」と表明した。この時点では、稲村氏と清水氏が争う展開が見込まれていた。 それが一転、斎藤氏が圧勝となったのはなぜか。出馬を決めてから、斎藤氏は毎朝駅で朝立ちをはじめた。当初、全国に知れ渡った斎藤氏の「悪評」もあって、振り向く人はわずかだった。 10月8日、JR加古川駅前に斎藤氏は立っていた。おじぎを繰り返す斎藤氏に
玉川徹、西野亮廣、ガーシー、吉村洋文、山本太郎——時に大衆を熱狂させ、時に炎上の的になるメディアの寵児たちから、なぜ目が離せないのか? 注目の新刊『「嫌われ者」の正体 日本のトリックスター』では、彼らは何者なのか、その単純かつ幼稚な「正論」がもてはやされる日本社会の問題に迫る。 (本記事は、石戸諭『「嫌われ者」の正体 日本のトリックスター』から抜粋・再編集したものです) 一介の社員コメンテーターとしてスタートし、時に致命的な間違いを発信しながらも社会に確かな影響力を残した玉川徹──。 お笑い芸人から絵本作家に挑戦し、ファンとのビジネスコミュニティーを構築する一方で「信者ビジネス」だと批判を浴び続けている西野亮廣──。 YouTubeでの暴露を武器に、一部の熱烈な支持者からの期待を集めて参議院議員にまで上り詰めたガーシー──。 政界とのつながりが過剰なまでにクローズアップされた「旧統一教会」
投資の運用益「172億円」を生み出す“特異な手法”を公開…!《投資の天才》コーエーテクモ襟川恵子会長「爆益の秘密」 「投資会社がゲームを作っている」 コーエーテクモホールディングスは主力のゲーム事業のほか、投資で莫大な利益を得ていることから、冗談混じりにこんな言われ方をされることがある。 10月28日に発表した中間決算でもその特異なスタイルは顕著に現れていた。本業の稼ぎを示す営業利益は106億円の一方、投資の運用益などを含む営業外収支(営業外収益+営業外費用。ただし、営業外費用はマイナスの値)は103億円だったのだ。しかも、同収支は前年同期を上回っている。 この驚異的なパフォーマンスを支えているとされるのが、同社会長の襟川恵子氏だ。運用を一手に引き受けており、「投資の天才」との呼び声も高い。 勝ち続ける投資家は一体どのようなアプローチを取っているのか。 『決算分析の地図 財務3表だけではつ
この国にはとにかく人が足りない!なぜ給料は上がり始めたのか、人手不足の最先端をゆく地方の実態、人件費高騰がインフレを引き起こす、「失われた30年」からの大転換、高齢者も女性もみんな働く時代に…… 話題書『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」』では、豊富なデータと取材から激変する日本経済の「大変化」と「未来」を読み解く――。 (*本記事は坂本貴志『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」』から抜粋・再編集したものです) 「日本人の賃金が安すぎる」という声やニュースを見聞きしたことがある人は多いだろう。 しかし、それは本当なのか。どのように検証できるのだろうか。 〈賃金を国際比較する際にはその時々の為替の影響などを避けることができず、日本人の賃金が本当に安すぎるのかを検証することは実は難しい。 また、少子高齢化に伴う社会保険料負担の増加や、国際商品市況の価格上昇
元火葬場・葬儀屋職員の下駄華緒さんが、1万人のご遺体を見送ってきた経験を元に原作をつとめた『最期の火を灯す者 火葬場で働く僕の日常』(漫画:蓮古田二郎)が、重版を重ねるヒット作となっている。 10月31日には、最新刊となる『最期の火を灯す者 火葬場で働く僕の日常(4)』が発売された。その衝撃的な内容が、ネットを中心に話題沸騰中だ。 4巻目では一般人がほとんど知らない火葬場のディープな内容まで紹介されている。 その知られざる世界を前編記事『ガン患者の火葬中、ご遺体から飛び出した”絶対にありえないもの”…火葬場職員が「最も恐れる瞬間」』に続き、下駄さんに案内してもらった。
「ウチらは警察や役所の下請けじゃない!」猟友会のクマ撃ちが激怒…出動要請されても協力したくない「本当の理由」 自治体と猟友会の軋轢が顕在化 クマの目撃情報が各地で続出し、人的被害が次々と出た2024年。5月15日には秋田県鹿角市(かづのし)大湯の山林で、タケノコ採りの最中に佐藤宏さん(64歳)が行方不明になり、その3日後の18日、人喰いグマに襲われた佐藤さんの遺体が見つかった。 死体検案書によると、佐藤さんの死因は失血死。頭蓋骨は損傷しており、全身に何十箇所の咬み傷があった。遺体と面会した親族もその亡骸は包帯でグルグル巻きにされており、顔も確認することができなかったという。 春によくある行方不明事案であったはずの出来事は、遺体の搬送作業中に警察官2名がクマに襲われ重傷を負うことにより、大きく報道された。 遺体の捜索作業に関わった地元の男性によると、警察官のうちの一人の顔中は血まみれで、右耳
障害がある我が子の「親なき後」は、家族なら誰でも気にかかるところだろう。少しでも多くのお金を残してやりたい……そう真剣に考えている親でも意外と見落としてしまうのが、「障害者扶養共済制度(しょうがい共済)」だ。半世紀を超えて続いているにもかかわらず、なぜか知名度の低いこの制度の概要を、新刊『発達障害・精神疾患がある子とその家族が もらえるお金・減らせる支出』より抜粋して紹介する。 前編〈「あの子を殺して、自分も一緒に…」精神疾患がある子の親が抱える「深すぎる苦悩」そしてそれを癒す方法とは〉より続く。 マンガで主要な経済的支援制度がわかる!『発達障害・精神疾患がある子とその家族が もらえるお金・減らせる支出』は書店・ネット書店で好評発売中! 障害者扶養共済制度(しょうがい共済)とは何か 障害者扶養共済制度(略して「しょうがい共済」)の歴史は古く、その礎(いしずえ)となる取り組みは1966年に足
「自己責任論」の影響 だれかになにか悪いことが起きたときに、それを「本人の自業自得」だと考える「自己責任論」。 自己責任論は、現代社会を考えるうえで一つの重要なキーワードとされることがある。しかし、自己責任論が、人の行動やふるまいにどのような影響を与えるのか、あるいは、自己責任論をもった人がどのような行動をとるのかは、一般的にはそれほど知られていない。 今回、自己責任論が、ある種の人々の行動やふるまいに与える影響を研究した、滋賀大学データサイエンス学部准教授の伊達平和さんと、東京通信大学人間福祉学部教授の稗田里香さんに話を聞いた(元の論文は「医療ソーシャルワーカーの依存症への関わりの積極性に対する規定要因――自己責任論に着目して――」〔2022年〕野村裕美・堀兼大朗との共著)。 * ——研究のポイントについておしえてください。 伊達:この研究はソーシャルワーカーを対象にしたものです。ソーシ
登山人口は年々増加の一途をたどり、いまや登山は老若男女を問わず楽しめる国民的スポーツになっています。いっぽう、登山人口の増加に比例して山岳事故も増えており、安全な登山技術の普及が喫緊の課題となっています。 運動生理学の見地から、安全で楽しい登山を解説した『登山と身体の科学 運動生理学から見た合理的な登山術』(ブルーバックス)から、特におすすめのトピックをご紹介していきます。 今回は、登山とよく使う筋と、そうした筋のトレーニング方法をご紹介します。実は、登山でよく使う筋のトレーニングは、体脂肪を減らし、生活習慣病の予防によく立つものも多く含まれています。 登山では、どんな筋を使うのか 図「登山で使われる主な筋とその働き」は、登山で使われる筋を示したものです。 全身のたくさんの筋が、さまざまな役割を担って活動しており、登山が全身運動だということがわかります。このうちで、登山で疲労したり、筋肉痛
「iPS細胞技術の最前線で何が起こっているのか」、「将棋をはじめとするゲームの棋士たちはなぜ人工知能に負けたのか」…もはや止めることのできない科学の激動は、すでに私たちの暮らしと世界を変貌させつつある。 人間の「価値」が揺らぐこの時代の未来を見通すべく、“ノーベル賞科学者”山中伸弥と“史上最強棋士”羽生善治が語り合う『人間の未来AIの未来』(山中伸弥・羽生善治著)より抜粋してお届けする。 『人間の未来AIの未来』連載第8回 ゲノム解読の可能性 羽生 多くの人のゲノムが解析されていくと、具体的にどういうメリットがあるのでしょうか。 山中 これまでは一つの病気に対してどの人にも同じ薬を投与して、効く人はよかったけれども、効かない人もたくさんいました。さらに、ある人には効くどころか副作用が起こってしまいます。人間には当然、個人差があります。その辺りがまったく予測できず、やってみなければわからない
「秋元康をここに連れてこい」…「ドン・キホーテ秋葉原店8階」が「AKB48劇場」になるまでの舞台裏 元AKB48劇場支配人が語る 2005年、秋元康氏のプロデュースにより「会いに行けるアイドル」をコンセプトとして誕生したAKB48。大規模な握手会、選抜総選挙など画期的な手法で一時代を築いたこの国民的アイドルグループの黎明期から最前線で戦い続けた男がいた。元AKB48劇場支配人・戸賀崎智信氏が初めて明かす、激動と奮闘の記録。 ショーキャバクラで10年間勤めた戸賀崎氏はその後、秋元康氏が構想したプロジェクトの加わることになる。 難航する物件探し 秋元康先生と秋葉原でショークラブを始める——。 そんな電話が芝(幸太郎 ※当時オフィスフォーティエイト社長)くんからあった翌日、僕は早速、秋葉原で物件探しに取り掛かった。とはいえ、劇場にふさわしい物件など探したことがない。そこでショーキャバクラ時代の後
「最終面接直前に『バイトがあるから』と辞退を希望した小嶋陽菜」「高校を中退して上京した大分の女の子」「前田敦子を見出した夏まゆみ先生」…元AKB48支配人が振り返る「一期生オーディション」秘話 2005年、秋元康氏のプロデュースにより「会いに行けるアイドル」をコンセプトとして誕生したAKB48。大規模な握手会、選抜総選挙など画期的な手法で一時代を築いたこの国民的アイドルグループの黎明期から最前線で戦い続けた男がいた。元AKB48劇場支配人・戸賀崎智信氏が初めて明かす、激動と奮闘の記録。 前編記事「「秋元康をここに連れてこい」…「ドン・キホーテ秋葉原店8階」が「AKB48劇場」になるまでの舞台裏 元AKB48劇場支配人の告白」から続く 胃がキリキリする毎日 「秋葉原48プロジェクト」の一期生募集を開始したのは、まだ肝心の劇場の場所すら決まっていない2005年8月だった。まるで綱渡りのような
抜け漏れ、先送り、過度な自責傾向……など、発達障害がある人は、その特性ゆえにに職場でさまざまな困りごとを抱える傾向にあるのは前編記事〈発達障害の人が仕事で「しくじる」のにはワケがある…本人も周囲も困らせる「5大特性」〉で解説した。 そんな人におすすめしたいのが、『発達障害の僕らが生き抜くための「紙1枚」仕事術』の著者、小鳥遊(たかなし)氏が考案した「タスク管理術」だ。発達障害の人が抱える苦手を1つひとつカバーするための工夫が「紙1枚」に詰まったその技法の詳細を、本人にくわしく解説してもらった。 「紙1枚」の使い方は4ステップ まずは、「紙1枚」の基本的な使い方について説明します。といっても、ベースとなるステップは次の4つだけです。
裏金問題で巻き添えを食ったわけではない 私は、ここのところ公明党の地方選挙の結果に注目してきた。地方選挙は4年ごとに行われるわけだが、公明党の候補者は選挙のたびに平均して10パーセント程度得票数を減らしてきている。 昨年6月、当時の岸田文雄首相が衆議院の解散に踏み切るのではないかと言われた。ところが、自民党が行った調査で、自民党は42議席減らすという予測結果が出たために、解散が先送りされた。その調査では、公明党は23議席にとどまると予測された。 今回の選挙結果は、そのときの予測を裏づけることになった。自民党はそれ以上に議席を減らしたが、公明党についての予測はほぼあたっている。これは、裏金問題に公明党が巻き込まれたことが退潮の原因でないことを示している。裏金問題が一気に表面化したのは、それから半年後の昨年11月のことだった。 池田大作氏が亡くなった翌日の昨年11月16日に、創価学会は『創価学
「クマは顔面を狙って攻撃してくるが、初手は左が多い」 クマによる人身被害を取材中、3度クマに襲われた経験を持つ男性から気になる証言を得た。 前編記事『「クマの初手は左が多い」...一撃で「鼻が半分取れ」「眼球破裂」「顔の右側が消えた」《被害者たちの貴重証言》「クマは左手で攻撃する」』に引き続き、「クマは左手で攻撃する」説について当事者の証言と傷跡から検証する――。 昨年度、クマによる人身被害が最も多かった秋田県。重傷者を受け入れる三次救急医療施設である秋田大学医学部付属病院高度救命救急センターは、2023年に搬送された外傷患者について調査した。同センターでクマ外傷の治療にあたる土田英臣医師が説明する。 「クマによる外傷患者20名のうち、90%の方が顔面を負傷していましたが、明らかな左右差は認められませんでした。つまり、クマは左手も右手も使って攻撃したとみられます。 クマには利き手があるのか
選挙をやるたびに議席を減らす 今回の衆議院議員選挙において、公明党は惨敗した。 32あった議席は24に減り、比例代表の得票数は596万票と600万票をわった。2022年の参議院議員選挙でも、比例代表では618万票だったから、今回の結果は十分に予想されたことである。 公明党が惨敗したのは、連立を組む自民党に裏金問題が生じ、逆風にさらされたからだともされるが、何よりもっとも大きな原因は、支持母体である創価学会の衰退である。 創価学会の衰退は、これからも続いていく。したがって、選挙をやるたびに公明党は議席を減らしていくことになるはずだ。 朝日新聞の11月8日付けの社説では、「自民党との長年の連立で薄れた『清潔な政治』『大衆福祉』『平和』といった党の原点に立ち返ることなしに、退潮に歯止めはかかるまい」と述べられていたが、たとえ公明党が1964年に結党された原点に立ち返ったとしても、退潮に歯止めがか
クマの初手は左手が多い 今年5月、秋田県鹿角市(かづのし)の山中で痛ましい事故が起きた。タケノコを採るために山林に入った60代男性が行方不明になり、4日後に遺体で発見されたが、現場から搬送する際、警官2名がクマに襲われ重傷を負ってしまったのだ。亡くなった60代男性の友人であり、凄惨な現場の目撃者となった男性は、取材に対してこう証言した。 「血まみれの警官は、右の耳のあたりから顎までざっくりとクマの爪で割かれ、大きな傷口がありました。クマの初手は左手が多いのです。ですから、顔の右側をまともに爪でやられたのでしょう。目玉は飛び出してはいませんでしたが、鼻の半分は取れて位置が変わって捲れ上がってしまっていました」
「iPS細胞技術の最前線で何が起こっているのか」、「将棋をはじめとするゲームの棋士たちはなぜ人工知能に負けたのか」…もはや止めることのできない科学の激動は、すでに私たちの暮らしと世界を変貌させつつある。 人間の「価値」が揺らぐこの時代の未来を見通すべく、“ノーベル賞科学者”山中伸弥と“史上最強棋士”羽生善治が語り合う『人間の未来AIの未来』(山中伸弥・羽生善治著)より抜粋してお届けする。 『人間の未来AIの未来』連載第4回 生命科学での「特許の暴力」 羽生 その特許についてもお聞きしたいんです。アメリカでは「パテント・トロール」と言って、他人から特許を買い集めて、その特許を侵害していると目をつけた相手から巨額の賠償金やライセンス料を得ようとする人たちが問題になりましたね。それは生命科学の世界では起こっていないんでしょうか。 山中 いやいや、あります。そういうことを得意としている会社もありま
世界2位のチェーンが「日本だけ苦戦」 世界一店舗数が多いファーストフードチェーンといえば? この質問には、おそらく誰もが口を揃えて「マクドナルド」と答えるだろう。では世界で約3.9万店舗を誇るマクドナルドに次ぐ2位のチェーンとは――スターバックス? ケンタッキー? 実はどちらでもない。答えは「サブウェイ」だ。 アメリカに本社を置くサブウェイは、世界100以上の国と地域で約3.7万店舗を展開する超巨大飲食店チェーン。その看板商品といえば、天命の由来にもなっている長楕円形の「サブマリン(潜水艦型)サンドイッチ」。手軽にたっぷりの野菜が食べられるとあって、創業から約60年にわたって永く愛されている。 一時はマクドナルドを凌ぐ店舗数を誇っていたサブウェイ。そんなチェーン界の《巨艦》が唯一、苦戦を強いられている国がある。そう、日本だ。 最盛期となった2014年には国内で約480店舗を展開していたが、
ある福祉研究者は「自立とは、他者に依存しない独力行為だけを意味するのではない。ときには積極的に他者からの支援を獲得する行為を含む」【註1】という言葉を残している。その通りだが、そもそも支援してくれる制度の存在を知らなければ、自立の機会も得られない。 精神疾患・発達障害がある人が住みなれた地域で自活したいと望むとき、一体どこにサポートを求めればよいのか。先立つものをいかにして得ればよいのか。障害年金が専門の青木聖久教授(日本福祉大学)に我が国の主な「経済的支援」制度のあらましを聞いた(インタビュー・構成:江本芳野)。 前編〈駅で「とびこめ! とびこめ!」という声が…「統合失調症」その本当の苦しさをソーシャルワーカーだった私が身に染みて知った日〉より続く。 生きる・暮らすためには経済的支援が必要不可欠 精神疾患・発達障害のある人が地域で暮らしていくには、大きく「経済的支援」「居場所」「地域生活
カタログスペックではわからない電費性能 筆者は、年間約150台以上のクルマに試乗する機会がある。世代交代となるフルモデルチェンジだけでなく、外観のデザインを変更し商品性を向上させたマイナーチェンジ。そして装備を変更した一部改良など試乗車が用意された軽自動車から数千万円の超高級車までとなる。 試乗するタイミングは、発表後すぐの時もあれば、メディア露出が落ち着いたタイミングを見計らって行う時もあり様々だ。特に電気自動車(以下)BEVの場合は後者のケースが多い。その理由は走行性能や乗り心地のチェックだけでなく、急速充電器使用時の充電量や実電費を調べるためである。 エンジン搭載車であれば、燃料を給油する時間や量など気にすることはない。しかしBEVの場合は、急速充電器を使用した際の充電量が車種によって異なるからだ。もちろん急速充電器の性能差もあるが、これはカタログなどには書かれていないが、車両側で上
この国の人口はどこまで減っていくのだろうか。今年1年間の出生数が70万人割れになるかもしれず、大きな話題となっている。 そんな衝撃的な現実を前にしてもなお、多くの人が「人口減少日本で何が起こるのか」を本当の意味では理解していない。 ベストセラー『未来の年表 業界大変化』は、製造・金融・自動車・物流・医療などの各業界で起きることを可視化し、人口減少を克服するための方策を明確に示した1冊だ。 ※本記事は河合雅司『未来の年表 業界大変化』から抜粋・編集したものです。 少子化傾向は反転できるのか? 「2030年代に入るまでのこれから6年7年が少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンス」――そう意気込む岸田首相の「異次元の少子化対策」で、この国の人口激減問題は解決するのだろうか。 累計100万部を突破した『未来の年表』シリーズの著者で人口減少問題の第一人者である河合雅司氏が、以前BS-TBS「報
日本を震撼させた衝撃の名著『絶望の裁判所』から10年。元エリート判事にして法学の権威として知られる瀬木比呂志氏(明治大学教授)の新作、『現代日本人の法意識』が刊行されます。 ・同性婚は認められるべきか? ・共同親権は適切か? ・冤罪を生み続ける「人質司法」はこのままでよいのか? ・死刑制度は許されるのか? ・なぜ、日本の政治と制度には、こんなにも問題があるのか? ・なぜ、日本は、長期の停滞と混迷から脱出できないのか? これら難問を解き明かす共通の「鍵」は、日本人が意識していない自らの「法意識」にあると、瀬木氏はいいます。法と社会、理論と実務を知り尽くした瀬木氏は、なぜ本書の執筆を決意したのでしょうか? また、何を訴えたかったのでしょうか? インタビュー前編〈なんと現代日本人の「法リテラシー」は江戸時代の庶民よりも低かった?…あまりにも「前近代的」すぎる現代人の法意識〉はこちら Q 家族法を
減税で「国民が苦しくなる」と言いたげな… いわゆる「103万円の壁」の引き上げが、話題になっている。 衆議院選挙で、7議席から28議席と大躍進して政界のキャスティングボードを握った国民民主党が、「手取りを増やす」をスローガンに、「基礎控除などを103万円から178万円に拡大」と「トリガー条項の凍結解除でガソリン代を安くする」などの政策を推し進めているからだ。 現在、給与所得控除55万円と基礎控除48万円を合わせて103万円までは給料をもらっても所得税がかからない。この控除を178万円まで引き上げ、178万円までは稼いでも課税されないようにするのが、国民民主党の意図するところだ。 党は件の減税額を下記のような表にしている。 これに対して、すぐさま噴出したのが財源論だ。 林芳正官房長官が10月31日の記者会見で、国民民主党の主張通りに「年収103万円の壁」を解消するには、国と地方で7兆~8兆円
2024年7月10日、日経平均株価は史上最高値の4万2224円2銭を記録した。その一方で、8月には過去最大の暴落幅を記録し、株価乱高下の時代に突入している。インフレ時代の今、自分の資産を守り抜いていくために私たちはどのような対策をすべきなのか。NVIDIA急成長の背景や新NISAとの向き合い方を見直しながら、日本経済の未来について考えていかなくてはならない。 本連載では世界的経済アナリストのエミン・ユルマズ氏と第一生命経済研究所の永濱利廣氏が語る日本経済復活のシナリオを、『「エブリシング・バブル」リスクの深層』より一部抜粋・再編集してお届けする。 『「エブリシング・バブル」リスクの深層』連載第20回 エミン:エミン・ユルマズ。トルコ出身のエコノミスト・グローバルストラテジスト。レディーバードキャピタル代表。1996年に国際生物学オリンピック優勝。1997年に日本に留学し東京大学理科一類合
そもそも実態はあるのか。どんな奴らが書き込んでいるのか。インフルエンサーはなぜたきつけるのか。燃えた人の恐怖はいかほどか。令和の社会現象「炎上」のすべてを徹底取材で明かす。 ネット上の「評判」で人生を左右される時代 元タレントの木下優樹菜はトラブルになったタピオカ店に恫喝メッセージを送ったとして活動自粛('19年)、名古屋市長だった河村たかしは金メダルをかじって謝罪('21年)、タレントのフワちゃんは今年8月、芸人・やす子に対し「死んでくださーい」とSNS上で投稿して活動休止を発表……。 '00年代に2ちゃんねるなどの匿名掲示板から始まったと言われる「炎上」は、スマホの登場やSNSの発達により年々増加している。 総務省の「情報通信白書」によると、炎上は〈ウェブ上の特定の対象に対して批判が殺到し、収まりがつかなさそうな状態〉と定義される。炎上のデータ集積を行う「デジタル・クライシス総合研究所
まさか82歳の父が「闇バイト」に手を出していた…!“怪しい仕事”に高齢者が応募してしまう「切実な理由」 父のためのお詫び行脚 大きな社会問題になっている闇バイト。安直に手を出す若者が後を絶たない。先日、強盗事件の現金回収役で逮捕されたのは子持ちの主婦だったが、実行部隊として犯罪組織にアテにされているのは、若い世代ばかりではないようだ。 「まさか今年で82歳になる自分の父親が、闇バイトに手を出すとは思いもしなかった。発覚したときは手足が震えましたよ…」 こう話すのは神奈川県に住む前田満さん(仮名・60代)である。この夏、都内で一人暮らしを続ける父親(82歳)にスマホをプレゼントしたところ、X(旧Twitter)から闇バイトの募集に引っかかり、危うく犯罪に手を染めるところだった。 警察の事情聴取も終わり、父と一緒に深夜に帰宅した満さんは、父が高齢者仲間に闇バイトであることに気づかず、「80代で
登山人口は年々増加の一途をたどり、いまや登山は老若男女を問わず楽しめる国民的スポーツになっています。いっぽう、登山人口の増加に比例して山岳事故も増えており、安全な登山技術の普及が喫緊の課題となっています。 運動生理学の見地から、安全で楽しい登山を解説した『登山と身体の科学 運動生理学から見た合理的な登山術』(ブルーバックス)から、特におすすめのトピックをご紹介していきます。 今回は、登山と下界のトレーニングの効果を比べた結果をご紹介します。
「iPS細胞技術の最前線で何が起こっているのか」、「将棋をはじめとするゲームの棋士たちはなぜ人工知能に負けたのか」…もはや止めることのできない科学の激動は、すでに私たちの暮らしと世界を変貌させつつある。 人間の「価値」が揺らぐこの時代の未来を見通すべく、“ノーベル賞科学者”山中伸弥と“史上最強棋士”羽生善治が語り合う『人間の未来AIの未来』(山中伸弥・羽生善治著)より抜粋してお届けする。 『人間の未来AIの未来』連載第3回 互いに成果を隠す「発表競争」 山中:将棋の世界は、オープンソースを土台にみんなでアイデアを出し合うという、インターネット社会のメリットを最大限に生かしてソフトを進化させてきたわけですね。しかし、僕がいる生命科学の世界は、研究の競争が激しくて、みんな隠して隠して、論文発表で初めて世に出すという感じです。 羽生:先端科学の世界で、ちょっと意外ですね。
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