トランプ大統領の政策をめぐる不透明感がアメリカの「トリプル安」を招くなか、日米財務相会談で、アメリカ側からドル高是正をめぐる言及がなかったことで、対ドルの円相場は下落方向に進んだ。 【画像】3月27日以降の円ドル相場の推移はこちら 「為替目標の話はなかった」加藤財務相は、ベッセント財務長官との初会談後の会見で「米国から為替水準の目標や枠組みの話は全くなかった」と述べ、「為替レートは市場において決定され、過度な変動や無秩序な動きが経済・金融の安定に悪影響を与えることを再確認した」と説明した。 これらの内容は、日米を含むG7=主要7か国がこれまで合意してきたもので、2017年5月の声明では、すべての国が通貨の競争的な切下げを回避することの重要性が強調されている。会談では、こうした認識を改めて共有した形となった。 日米会談に先立って、ベッセント財務長官は、為替レートの目標を取り上げる考えがないこ