兵力を確保するための高額な報酬 いまのロシア経済を支えているのは国家予算の3割を超える国防費で、去年と比べ25%増大しています。プーチン大統領は去年9月、軍の定員を18万人増やし150万人とすると発表。それに先だって軍に入隊する際に兵士が受け取る一時金をこれまでのほぼ倍にするなど、兵士の確保のためのテコ入れを図っています。 さらに、兵士の遺族には、生涯収入を超える補償金も用意されています。こうした戦争に関わるカネが経済を回しているのです。 この戦時の“繁栄”を“死の経済”だとして批判する専門家がいます。経済が専門で、プーチン政権を厳しく批判するウラジスラフ・イノゼムツェフ氏です。 経済学者ウラジスラフ・イノゼムツェフ氏 ロシアの平均月収は7万ルーブル(10万9,200円)(※2024年第3四半期は83,891 ルーブル)です。地方ではそれよりもはるかに低い。人々は5~6万ルーブルをもらって