自民党が、新しい「防衛計画大綱」の策定に向けた「提言(骨子案)」を公表しました。今月中に最終決定のうえ政府に提出、安倍晋三政権が決める新しい軍事政策の基本になります。 提言の内容は「強靭(きょうじん)で機動的防衛力」を目指すだの、自衛隊に「海兵隊機能」を持たせるだのと、大軍拡を進めるものです。同時に「自主憲法制定と『国防軍』の設置」や「国家安全保障基本法の制定」を目指すなどいいたい放題です。いったい何のために「強い軍隊」を持とうというのか、それで国民の安全が守られるのか、根本的に疑問です。 敵地攻撃能力の保持まで 新しい「防衛計画大綱」の策定は、昨年の総選挙で自民党が「民主党政権で策定された防衛計画の大綱、中期防衛計画を見直す」と公約したのを受けたものです。民主党政権の「防衛計画大綱」も、日米軍事同盟強化と自衛隊増強の点では同じですが、自民党の「提言」は、「日米同盟のさらなる強化」を掲げる