千葉県房総半島沖で2008年2月、海上自衛隊のイージス艦「あたご」(舩渡健一艦長=当時)がマグロはえ縄漁船「清徳丸」に衝突、沈没させ漁師親子が死亡した事故で、あたごの当直士官(当時)、元水雷長の長岩友久3佐(39)、元航海長の後潟(うしろがた)桂太郎3佐(41)が業務上過失致死罪などに問われた控訴審判決が11日、東京高裁でありました。井上弘通裁判長は2人を無罪とした一審横浜地裁判決を支持し、検察側控訴を棄却しました。 (写真)海自のイージス艦によって船体を真っ二つにされた清徳丸の損傷部分を鑑定する専門家ら=2008年2月、神奈川県横須賀市船越町の海上自衛隊自衛艦隊司令部 高裁判決は、一審判決が両被告を無罪とした航跡図について細部ではつじつまがあわないと指摘しました。しかし、結論で「不合理とまでは言えない」と主張。検察側が主張した「被告人両名の過失を認定しなかった原判決には明らかな事実誤認が