臨時国会閉幕を受けた安倍晋三首相の記者会見(9日)を聞き、安倍政権が秘密保護法「成立」を強行したことへの新たな怒りを禁じ得ません。 「秘密が際限なく広がり、知る権利が奪われる、通常の生活が脅かされるようなことは断じてない」「むしろ取り扱いの透明性が増す」―まるで人ごとのように言い放つ首相の口ぶりに、国民の不安に向き合う姿勢はありません。「私自身がもっとていねいに時間をとって説明すべきだったかと反省している」ともいいましたが、それこそ「反省」のことばが白々しく響くだけの居直りです。 国民の声に向き合わない 安倍首相はいったい、秘密保護法に対して、政治的立場をこえてなぜあれほど急速に国民の各界各層から反対の声が広がったのか、その声は法案の「成立」が強行されたあとも途切れることなく、秘密保護法の撤廃を求めて広がり続けているのかを、まったく理解できないのか、する気がないのか。 秘密保護法の「成立」