インド洋・イラク派兵の自衛官54人が自殺―。戦争法案を審議する衆院安保法制特別委員会(5月27日)で、日本共産党の志位和夫委員長に対する防衛省の答弁は、大きな衝撃を与えました。ただ、ここでは触れられなかった深層があります。 (竹下岳) 「54名が帰国後の自殺によって亡くなられております」。防衛省の真部朗・人事教育局長は同日の委員会で志位氏にこう答弁していますが、その真偽を疑わざるをえない、1冊の報告書があります。 「協力支援活動等実施報告」(2007年11月22日付)。テロ特措法に基づき、米軍の「対テロ」戦争を支援するためインド洋で他国艦船への洋上給油などを行った海上自衛隊第6護衛隊が作成したもの。本紙の情報公開請求に対して、防衛省が一部開示しました。 それによれば、インド洋に向けて07年7月13日に佐世保基地(長崎県)を出港した護衛艦「きりさめ」艦内で同月30日、「乗員の死亡事案が発生」