前回のコラムでは、一般的な企業が営業キャッシュフローや固定資産を基準に返済能力を審査され、自社株を担保にして銀行から借入を行うのに対し、SBGは構造的に異なる資金調達モデルを採用している点を指摘した。 SBGでは投資先企業の時価総額が自社株価に跳ね返り、その自社株や投資先の株式を担保として資金を調達し、さらにその資金を使って新たなスタートアップ等へ投資を繰り返している。 この構図は、資産価値の上昇を前提とした自転車操業であり、不動産バブル期に乱立した破綻寸前の不動産ファンドと酷似している。バブル崩壊とともに資産価値が下がれば、担保割れから連鎖的に破綻するのは、いわば構造上の宿命である。 したがって、SBGは普通の企業とは異なり、株価がたった30%下がるだけで破綻リスクが急激に高まることも、重ねて確認した。 たとえば、現在のSBG株価が約7,700円であるのに対し、これが30%下落して5,4