<経済学は、なぜ世間の常識とはかけ離れていると思われているのか? 中には、経済学の常識を修正すべき場合、そもそも経済学の分野とは思われていないものもある。経済学と世間の常識を4つのパターンから見る> 経済学には、世間の常識と全く異なっていることがある。『アステイオン』特集「経済学の常識、世間の常識」の7人の議論を読んでいると、経済学の常識と世間の常識が乖離する理由にはいくつかあることがわかる。 経済学の常識が直感的理解と異なる 第1のタイプは、経済学の常識が直感的に理解しにくいので、世間では常識とはならないものである。 税金については、法人税を実質的に負担しているのは誰かという別所俊一郎の議論「法人税は『企業』が負担するものか?」も市場競争を前提に考える経済学の常識が世間の直感的理解とずれることから発生している。 このタイプの典型的なものとして、「比較優位」という考え方がある。営業もプログ