東京電力は11日、福島第一原子力発電所の集中廃棄物処理施設で進めていた低濃度汚染水を海に放出する作業を終えた。 また東電は、4号機の一時貯蔵プールに保管している使用済み核燃料の損傷具合を調べるため、生コン圧送機を使ってプール水を12日に採取し、分析することを決めた。地震発生以来、プール水の直接採取を試みるのは初めて。 2号機タービン建屋周辺の作業用トンネル(トレンチ)にたまった高濃度の放射性物質を含む汚染水を、建屋内の復水器に移す作業は、11日夕に発生した福島県東部を震源とする地震のため12日以降に延期した。 この作業は、トレンチにたまった汚染水があふれ出すのを防ぐ目的で11日に始める予定だった。 また、高濃度汚染水の海への拡散を防ぐため6か所に水中カーテン(シルトフェンス)を設ける作業は11日、南防波堤1か所の設置を終えた。