新潟県知事選 柏崎再稼動に向き合う契機に(10月22日付・読売社説) 東京電力柏崎刈羽原子力発電所を抱える新潟県で、泉田裕彦知事が3選を果たした。 これを機に、いかに柏崎刈羽原発の再稼働の環境を整えるかが、政府と県、東電に問われている。日本全体のエネルギー政策や経済問題にも大きく影響を及ぼす問題だからだ。 知事選では民主、自民など与野党5党相乗りの現職・泉田氏が、「廃炉」「原発ゼロ」を掲げる共産党候補ら2人を破った。 泉田氏は、柏崎刈羽原発の即時廃炉に反対し、「見切り発車的な運転再開議論は行わない」と公約した。選挙戦では、再稼働議論の前に福島原発事故の徹底的な検証が必要だ、と主張した。 泉田氏は、新潟県独自の事故検証作業を始めている。県民の安全に責任を負う知事として、事故の再発防止に万全を尽くそうとする姿勢は理解できる。 だが、原発の安全性を判断する権限と専門的知見を持つのは、政府の原子力