民主党政権が初めて最初から編成した平成23年度予算案を見てため息が漏れた。子ども手当など先の衆院選マニフェスト(政権公約)を中途半端に実現するために財務省がお膳立てした埋蔵金で帳尻を合わせただけではないか。揚げ句の果てに「24年度から消費税増税」。これが菅直人首相の唱える政治主導なのか。 「元気な日本を復活する予算ができた」「地域主権改革は知事会から評価が高い」−。 24日の閣僚懇談会で、各閣僚は上気した表情で所管事業の予算化を自賛しあう「自慢大会」となった。 最後を締めくくった首相は「広報機能を強化し、大いに訴えていきましょう」。予算案が評価されないのは各省庁の広報が悪いと思っているのか。それともマスコミの報道に責任転嫁するつもりなのか。 沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で首相は「行き当たりばったり」の対応を重ねて国益を損ねたが、この傾向は予算編成でも繰り返された。 「何とか科学技術予