イトケンシュタインこと伊東乾は、不良(ワル)である。なにしろ、指導が悪いからといって、院生の指導教員をはずされたというのだから、札付きである。だからといって、セクハラが原因ではない。東京大学に情報学環というよそからはよくわからない大学院コースができたとき、作曲ができるからという理由で助教授に採用された。グローバルマーケットで日本が勝負できる唯一の産業、デジタル・コンテンツ産業でアニメのテーマソングでも作曲するために、東大生を養成するのか、粋な選択だね、と思ったがそうでもなさそうだ。 指揮者、作曲家、学術博士、才能教育や情報リテラシー教育の専門家、失敗学プロジェクトのプロデューサー、それに今回はノンフィクション・ライターの肩書きが加わった。こうやって書き並べてみると、多芸多才のマルチタレントのように見えるだろう。だが、わたしにはわかる。イトケンは不器用なヤツだ。自分が納得したことしかできない
2012/9/259:0 障害者介護保障運動から見た『ケアの社会学』―― 上野千鶴子さんの本について(後編) 渡邉琢 介助者たちは、どう生きていくのか―障害者の地域自立生活と介助という営み 著者:渡邉 琢 販売元:生活書院 (2011-03) 販売元:Amazon.co.jp クチコミを見る 介護の現場から「当事者性」を問い直す。それは、常識の壁を突破する大著を、真の意味での完成へと導けるのか。そしてケアされる側、ケアする側にのしかかる重さの正体とは何か。 ◇『ケアの社会学』の問題点 『ケアの社会学』の問題点について、いくつか思いあたったことを述べていこう。 (1)まず一つ目、ごく簡単な点から。「当事者主権」を唱えるこの本では、第一次的なニーズの当事者こそ、制度や政策、サービスの最初で最後の判定者だ、と適切に述べられている。だからこそ、『ケアの社会学』においても、徹底して「ケアされる側」の
2012/9/249:0 障害者介護保障運動から見た『ケアの社会学』――上野千鶴子さんの本について(前編) 渡邉琢 介助者たちは、どう生きていくのか―障害者の地域自立生活と介助という営み 著者:渡邉 琢 販売元:生活書院 (2011-03) 販売元:Amazon.co.jp クチコミを見る 「これではあかんのちゃうか」当事者主権の現場にいる者が、ふと漏らしてしまった嘆息。「原典」となるであろう大著への違和感から、これからのケアを考える。 ◇『ケアの社会学』の評判と違和感 上野さんはフェミニストとして、もっとも有名な人だろう。著作を出すごとに論壇、文壇をにぎわしているし、テレビにもしばしば出演する。あまり学問とか研究に関心ない人でも、上野千鶴子という名前を聞いたことのある人は多いだろう。 その上野さんが、ここ10年余りの研究の成果として、『ケアの社会学』(太田出版、2011年)という大著を
この記事は2010年1月20日に WAN (Women’s Action Network) のサイトに掲載された「【ライブ中継への反響・その1】わかりやすいフェミニズム、わかりにくいフェミニズム」という記事の全文です。[元記事 @WAN] 本文 「一般の人にわかりやすい言葉で話して下さい」と言われる経験は、私たちフェミニストには日常茶飯事だ。そう言われるたびに私はその言葉に憤りを感じ、口をつぐむ。時には相手に噛み付くこともあるけれど、そこまでして相手に分かってほしいと思っているかというとそうでもない。何が頭に来るのかと言ったら、それはフェミニズムに「わかりやすさ」を求め、「わかりやすくないなら私はそれに賛同しないぞ」と、言外にほのめかす態度なのだと思う。そしてまた、自分がわからないということを「一般の人」という安易なカテゴリーを使って、あたかもかれらを代弁しているかのような振る舞いで当然の
「アディクション」は嗜癖と訳されるが,生活習慣への執着,悪習慣の意味合いを持つ。また,アルコールや薬物依存症などの分野で用いられることが多く,反復する強迫行動とみることができる。これらに対する実際の援助は,さまざまな方法を組み合わせて行なわれるが,信田氏はそれを「アディクションアプローチ」と総称した。 ―― このたび医学書院から,アルコール依存症などの臨床経験をもとに,従来の「家族」や「援助」の常識をことごとく反転させるようなショッキングな本といえる,『アディクションアプローチ―もうひとつの家族援助論』という本が出版されます。一方で,「訪問看護」が始まり20数年たつわけですが,現場では訪問看護婦が家族に巻き込まれたりすることもあり,「家族は怖い」との言葉も聞こえてきます。そこで今回は,著者の信田さよ子さんを交えながら,「家族」というものを改めて考えてみたいと思い,お集まりいただきました。
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