【カイロ和田浩明】シリアで反体制派の退潮が著しい。武装闘争路線をとる離反兵士団体「自由シリア軍」は13日、北部イドリブ市から撤退した。中部ホムス市に続いて主要拠点を失ったことになる。政治的にも、主要反体制組織「シリア国民評議会」から幹部3人が脱退。欧米や一部アラブ諸国は反体制派支援を明確にしているが、反体制側の「統一戦線」構成にはほど遠い。 シリアではアサド大統領が13日、複数政党制を盛り込んだ新憲法(2月承認)に従い人民議会(国会)総選挙を5月7日に実施するとの布告を発表。国民の要求に応えた「政治改革」を着実に進めているとの印象づくりに躍起になっている。 自由シリア軍の報道官は毎日新聞の電話取材に対し、イドリブからは12日夜~13日未明に撤退したと説明した。クルディ副司令官は「攻撃を避け常に移動している」と述べ、拠点と言える場所は南部ダルアー県の丘陵地帯のみになったと厳しい状況を認めた。
シリアへの軍事介入を求め始めた反アサド勢力 ――「保護する責任」とアラカルトの軍事介入 Syria: Military Intervention A La Carte いまやシリアの反体制派集団は国際社会に対して軍事支援を強く求め始めている。「自由シリア軍=FSA」のリヤド・アル・アサド大佐は「必要なのは国際社会が(われわれの地上での軍事活動への)後方支援を提供してくれることだ。さらに飛行禁止空域の設定、バッファー(緩衝地帯)の形成、そして現体制にとって重要とみなされる戦略ターゲットへの空爆も望んでいる」と発言している。だが、民間人に対する攻撃がこれ以上エスカレートし、外交的、経済的制裁ではアサドの行動を変えることができなければ、軍事介入を選択肢の一つとして検討せざるを得なくなるとはいえ、話は簡単ではない。反体制派が外国に対して「軍事支援を選択的に」求めているからだ。彼の発言は、いまや鮮
【カイロ和田浩明】反体制派の武力弾圧を続けるシリアのアサド政権に対し、欧米や一部アラブ諸国は退陣圧力を強めている。しかし、反体制派も一枚岩にはほど遠いのが実情だ。「アサド後」に民主的な国家統治が可能な組織は存在せず、混乱状態が生じる可能性もある。 反体制派の代表的組織の一つは、昨年8月にトルコのイスタンブールで結成された「国民評議会」だ。主にシリア国外で活動する世俗主義者とイスラム教スンニ派の穏健派原理主義組織「ムスリム同胞団」関係者らが同居する。代表はパリに拠点を置く政治学者、ブルハン・ガリユン氏。 評議会幹部は昨年12月にクリントン米国務長官とジュネーブで会談した。今月24日にチュニジアで開催予定の「シリアの友人」支援国会合にも参加するとみられる。だが、幹部は長年亡命生活を送っており、シリア国民一般への影響力は極めて限定的。幹部間の路線対立もささやかれ、指導力を発揮できるかは未知数だ。
Al-Akhbar is currently going through a transitional phase whereby the English website is available for Archival purposes only. All new content will be published in Arabic on the main website (www.al-akhbar.com). Al-Akhbar Management Everyone else listens as the man in the balaclava speaks. He introduces himself as Omran, and is evidently the commander. (Photo: Al-Akhbar) The second part of Al-Akhb
2月7日、混迷を深めるシリア情勢をめぐり、専門家の間には「アラブと西欧諸国」対「ロシアとイラン」の代理戦争に発展しかねないと指摘する声もある。写真はシリア政府軍の軍事演習で試射されるミサイル。昨年12月撮影。提供写真(2012年 ロイター/SANA) [ワシントン 7日 ロイター] 混迷を深めるシリア情勢をめぐり、米国のオバマ政権が最悪のシナリオも検討し始める中、シリアの内戦が「アラブと西欧諸国」対「ロシアとイラン」の代理戦争に発展しかねないと指摘する声もある。 ワシントン近東政策研究所のシリア専門家であるアンドリュー・タブラー氏は「中東諸国の中には今後、(反体制派の)自由シリア軍に味方する国も出てくる。すでにレバノンからシリアに武器が流入しているし、ヨルダンやトルコ、イラクやロシアからもますます入ってくるだろう。誰もがシリア情勢に関与し始めることになる」と語る。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く