1980年代のはじめの頃、シリコンバレーで先進の文書処理システムの開発をしていた時の話である。あるとき、ロス・アンジェレスのアナハイムで恒例のコンピュータショウが開催された。当時日本から若手のエンジニアが常時7-8人は来ていた。開発部隊のリーダーと相談して、せっかくのチャンスだから、開発作業はちょっと中断して、全員で最新のコンピュータ技術の見学に行こうと決め、2泊3日の予定で(ついでに会場の近くのディズニーランドの「見学」も含めて)お勉強ツアーを仕立てて行った。 当たり前のことをしたつもりだったが、これが後で総務部門からのクレームを頂戴することになった。開発に直接関係しない行動に出張費用は認めないとかなんとか、アホなイチャモンであった。このようなクレームには、当然しかるべき政治力を発揮して、結果としてはうやむやにしてしまったが、研究・開発という仕事は本社のスタッフ部門には理解されていないの