日本における売春をめぐる社会的認識は、今後ひとつの転換点を迎えるのではないかと思う。 従来、売春問題は主に「日本人男性が女性を買い、搾取している」という構図で語られてきた。買春需要を生み出す男性側を批判し、その需要を減らすことが女性の保護につながる、という発想である。 ところが、コロナ禍を契機として国内の買春需要が低下し、性風俗産業全体の客足や収入も悪化したとされている。少なくとも一部では、国内市場の縮小によってセックスワーカー間の競争が激しくなり、報酬の低下も起きた。 その結果、国内だけでは十分な収入を得られなくなった女性たちが、より高い需要を求めて海外へ進出するようになった。近年、日本人女性が海外で売春に関与し、入国拒否や摘発の対象となる事例が目立つのも、この市場構造の変化と無関係ではないだろう。 ここで、従来のフェミニズム的な説明には難しい問題が生じる。 日本人男性の買春需要が低下し