「見たい現実しか見ない」 ――中国政府の失敗に関する記事が、主にウェブニュースで頻繁に取り上げられています。最近では、「中国主導で建設されたインドネシアの高速鉄道の失敗(想定を下回る乗客数、約1兆円に膨れ上がった事業費の膨張)」が話題となっています。こうした動きについてどう感じていますか。 【富坂】私は鉄道の専門家ではないですが、こうした報道が好まれる背景には「見たいものしか見ない」という意識があるのだと思います。 2011年に浙江省温州市で高速鉄道が衝突・脱線し、死者40人負傷者200人を出した事故がありました。その後、事故車両を埋めたというニュースが日本でもさかんに取り上げられました。いまだに日本では、あの事故が中国の技術力の低さの象徴として語られますが、その後、中国の高速鉄道は大きな事故を起こしていません。いまや、中国の鉄道網は世界最大です。運営能力も非常に高い。 それは砂漠、零下の