政治家が自身の政党支部に寄付して税優遇を受けていた問題について、政治資金に詳しい岩井奉信・日大名誉教授(政治学)に聞いた。【畠山嵩】 ――安倍派の菅家一郎衆院議員が、派閥からキックバック(還流)された「裏金」を原資に税優遇を受けたのではないかと疑われています。 ◆そうだとすると、政治家が使い勝手のいい金を作るために、制度をうまく使っていると言わざるを得ない。控除されたお金というのは、個人に入るわけですから、どう使われたのか分からなくなります。政治家であれば、自分が代表の政党支部に寄付して、国からキックバックを受けるというのはおかしな話です。制度を悪用していると言わざるを得ません。 この「政党等寄付金特別控除」は、低調な日本の個人献金を促進するために、いろんな税制優遇をする一環としてできている。世界の中でも日本が多分一番税優遇している国だと思います。ところが実際の個人献金はそんなに増えず、政