埼玉県川口市内でのクルド人男による性犯罪再犯事件の裁判が異例の展開をたどっている。今月19日にさいたま地裁で開かれた第4回公判では、犯行時に車に同乗していたクルド人とみられる中学3年の少年(14)が証人出廷したが、捜査段階の供述をひるがえし「覚えていない」を約80回繰り返した。検察側は事件の翌日、少年が被告側に脅され口止めされた可能性を指摘。次回公判では捜査段階の通訳が証人出廷する異例の事態となっている。 被告を「アニキ」と呼ぶ関係不同意性交の罪に問われているのは、トルコ国籍のクルド人で無職、ハスギュル・アッバス被告(22)。証人出廷した少年は、3歳から日本に住んでいるという事実上の「移民2世」で、公判でもトルコ語通訳がついたものの、日本語で答える場面が多かった。被害少女とは友人関係で、被告のことは「アニキ」と呼ぶ関係であることが明かされた。 ところが、検察側が少年の供述調書に基づき事件に