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衆院選
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先月、仕事の関係で少しまとまった時間を欧州で過ごす機会があり、その時にアフリカ・中南米を含めた世界中のかなりインテリジェントな人たちと長時間一緒に議論した。当然ながら日本人として自分の英語の出来なさ加減にうんざりしたりとかいろいろあったわけだが、北欧・東欧あたりの歯に衣着せない物言いをする人たちから「酷い英語だね」と面と向かって言われたりしたこともあり、さすがに(その通りだとは分かっていたが)彼らに正面切って聞いてみた。「そういうあなたはどうやって英語を身につけたのさ?」 典型的日本人として予想していた答えは「小学校から英語を勉強してるよ」とかそういう類いの(日本の"ダメダメな"教育制度に責任を押しつけられる)ものだったが、この予想は見事に裏切られた。「英語の勉強なんて高校から始めた」とか、そういう人がほとんどだったのである。 もちろん彼らも流暢な英語をしゃべるわけではなく、いやむしろはっ
最近、久しぶりにテレビや新聞、雑誌などマスメディア各方面の関係者の集まる席に顔を出す機会があったのだが、なんだかそこで話を聞いていると、僕がメディア業界を離れてからまだ3年ばかりしか経っていないのに、マスメディアの内部というのはかなりひどい勢いで人材の劣化が進んでいるんだなあと思わされる話ばかりだった。出席している人たちはそういう業界動向からやや距離を置いていたり、既に引退されたりしている人が多かったのだが、僕よりもかなり前に引退された方にとっては、そこで関係者から次々報告されるエピソードや結構な地位の責任者の仰天発言などに、目を白黒させて「信じられない」といったふうだったので、まあ信じられない事態が進行中なのだろう。 そういう最近のマスコミの絶望的な雰囲気に当てられてからこの本、『グーグルに勝つ広告モデル』を読むと、何という天使のような優しきオプティミズムに立った本だろうと感動する。皮肉
久しぶりのブログ更新に、特に意味はない。強いて言うなら、昨今の状況について、少し思うことをそれとなく語ってみたりみなかったりというところか。私のmixiに来ていない方で、まだこちらのブログを読んでいる人もいるかもしれないと思ったりもしたので。 といっても、別に大上段に「今年の抱負」とかそういうのをブログで語るつもりもない。その代わり、年末年始に読んだ本の中で、特に印象深かった本の紹介をしておこうと思う。『グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換』という、昨年7月に出版された本である。 出版されてから半年近くも経った時に、essaさんのところで知ったのだが、実はリアル知人たちがこの書籍の発刊に関わっていたことをそのときに初めて知った。そのとき「絶対読む」と備忘録に書いてあったものをようやく読んだ次第。著者、訳者の方々の意図とは異なる読み方だったかもしれないが、読
先月、仕事の関係で少しまとまった時間を欧州で過ごす機会があり、その時にアフリカ・中南米を含めた世界中のかなりインテリジェントな人たちと長時間一緒に議論した。当然ながら日本人として自分の英語の出来なさ加減にうんざりしたりとかいろいろあったわけだが、北欧・東欧あたりの歯に衣着せない物言いをする人たちから「酷い英語だね」と面と向かって言われたりしたこともあり、さすがに(その通りだとは分かっていたが)彼らに正面切って聞いてみた。「そういうあなたはどうやって英語を身につけたのさ?」 典型的日本人として予想していた答えは「小学校から英語を勉強してるよ」とかそういう類いの(日本の"ダメダメな"教育制度に責任を押しつけられる)ものだったが、この予想は見事に裏切られた。「英語の勉強なんて高校から始めた」とか、そういう人がほとんどだったのである。
磯崎さんのところで見た新語にちょっと興味を引かれたので、つらつらと思うことを。 ポリバレントな人材(isologue) 「Polyvalent」って本来は化学用語らしいけど、日本語にすると要するに「多能工」ってことでしょ。英語にすると新しい話みたいに聞こえるけど、日本の製造業はもう数十年以上前から多能工の持つ価値を見抜いていて、その生産性の高さを引き出すための方法すら編み出している。そう、いつものアレです、「トヨタ生産方式」です。 こういう、耳新しいカタカナ語で語るとすぐに皆さん飛びつくんだけど、なんだかなあという感じ。いちいち英語で言われて気づく前に、日本オリジナルの知恵をもっとよく勉強して、大事にすればいいのに。そんなに難しいことじゃないと思うんだけどな。 ものづくりの世界での「多能工」の意味には、まず作業負荷の平準化がある。つまり、ある工程の作業ができる人というのがライン内に複数いる
4月1日に発売されていたのを見て、気になってすぐに入手して読んだのだが、その後インフルエンザに罹って書評を書いている時間が取れなかった。Amazonでも売れているようだが、良い本だと思う。とても28歳の人が書いたとは思えない。 何より良いのは、難しい理論をごちゃごちゃと書いたりしていないことだ。ところどころ、ジェフリー・ムーアの「キャズム」の概念とか、web2.0とロングテールがどうとか書いてあったりするが、そんなことは一言も書かなくても良かったとすら思う。 商売の中で最も大事なことは心だ、時間だ、そして地域という場所なのだという、当たり前のことをしっかりと、実際の話を元に書いてある。タイトルには「マーケティング」とあるが、マーケティングの本ではない。これはれっきとした、そして最近まれに見る素晴らしい「営業」についての本である。 読後の最初の印象は、「素晴らしい、やられた」というものだった
選挙期間が終わるまでは怖くて(自分も含めて)誰も言い出せなかったのかもしれないが、今回の都知事選で何が面白かったといって、それは「選挙」というものを素材にした、見事な国際的メディア・アートが登場したことであった。そう、「外山恒一の政見放送」である。ここには、ニコニコ動画にアップされたものを転載した、最もサウンド・エフェクトの秀逸なものを1つ貼っておいた。ほかにも、YouTubeで「外山恒一」と検索すれば、さまざまなエフェクトを施された秀逸な動画が無数に視聴できる。 「メディア・アート」の定義については、このブログの2004年11月の記事でも取り上げているし、あるいは東京芸大の藤幡氏のインタビューを読んでもらえれば良い。狭い意味では、「我々を取り巻く新しいメディアやテクノロジーと、我々自身との関わりを意識化しようとする表現の試み」とでも定義すれば良いのではないか。海外ではそこに「社会批判的メ
この『勝ち馬に乗る!』という本、米国での発刊以来15年目にして邦訳を企画された三ツ松新氏から2月の終わり頃に献本をいただいて拝読したのだが、ものすごく印象に残る本であるにもかかわらず、「このブログの読者の皆さんにもぜひ読んでもらいたい」などという薄っぺらい推薦の言葉が、どうしても書けない。この猛烈にひっかかる抵抗感は何だろうと、この1ヶ月ほど考え続けていた。 それで、さっきふっとその理由が分かった。なのでそれをまず書いておきたい。「自分の可能性を信じている奴、あるいは今いる会社で努力すれば報われるなどと考えている社畜は、絶対読むな。入手厳禁」。左記にあてはまる人は、読まずに今すぐブラウザの右上の×印ボタンを押すこと。まちがっても以下の文章は読まないでください。 著者はご存じ、あの名著「売れるもマーケ 当たるもマーケ マーケティング22の法則」のアル・ライズとジャック・トラウト。何しろ、「リ
映画そのものは見てもいないわけですが、あちこちで盛り上がり始めているのでちょっと一言。例の、前田有一氏曰く「すべての男が見るべき大傑作」、磯崎先生曰く「他人にどうすすめてよいのか分からない」と悶絶されるところの、あの映画でございます。 まあ、いろいろな意味でフジテレビ亀ピーGJ、なんでしょうね。素直にそう思います。痴漢えん罪がどうこうというのでなく、司法というのがいかに不条理な世界であるかというのを、これから4年以内に「裁判員制度」が始まる前に、国民の皆さんがよく知っておいた方がよろしかろうと。 知ったからどうこうなるものでもありませんが。 不肖私もこの前とある刑事事件で地元の警察に原告側証人として呼ばれ、調書作りにつき合わされたのですが、いやもうなんというか「職業としての司法」というのはこういうものかと絶句致しました(警察は厳密には行政ですがね)。最近は公務員に成果主義導入とか話題になっ
昨年から藤代さん@ガ島通信に誘われて参加していた情報ネットワーク法学会の分科会の1つ、「デジタル・ジャーナリズム研究会」が、先週の土曜日にとりあえず一段落した。とか言って、実は昨年5月から7月ぐらいまでの何回かと、昨年末の学会でのパネルディスカッションに出た以外はほとんど顔を出さなかった僕が言うようなセリフじゃないですね、「とりあえず」とか(笑)。お前が何やったんだよ、と怒鳴られそう。 で、最終回のテーマは「ジャーナリズムと経営」ということだったらしい(らしい、というのは、所用で参加が1時間弱遅れて、前半の議論にほとんどついていけなかったから)。実はどうやら僕に司会みたいな役割が期待されていたらしいのだけど、遅れて行ってみたら既に別の人が司会役をやらされていて、僕は最後までまったく何の役にも立たなかった。まったくもって使えねえ奴でございます。 最初の回で「ジャーナリズムの定義」というテーマ
ゴリゴリのジャーナリズム論考ネタを書くのに、僕も少し疲れた。ので、気分を変えて別の話。先日、映像制作会社に勤めるある後輩の女性から「会社を辞めようと思っている」という相談を受けた。 話を聞いてみると、どうやら彼女がつき合っている男がその原因らしい。だが、その男というのが噴飯モノだが極めてありがちなケース。いわば価値観流動化時代のダメ男の典型例とも言える人物のようなので、ここで晒させていただく次第である。 ちなみに相手の男は30代前半、某大手都銀勤務。彼女はそいつとは数年前に友だちの紹介で知り合ったらしい。しばらく交際が続いたあと、1年前ぐらいから2人は同居しており、「そろそろ結婚しようか~」という話にはなっているらしいが、問題なのはこの男の最近の言動である。 最近の彼女は仕事がたまっていて結構忙しい。夜帰るのも結構遅くなったりするのだが、そうすると彼は「そんな仕事に時間とられて、家事をおろ
英FT誌の安倍政権批判記事が結構面白くて、gooニュースの中でもアクセスを集めているみたいだ。 「破壊者」を無視する余裕など日本にはない―フィナンシャル・タイムズ(gooニュース) 英国系経済メディア独特の回りくどいレトリックとロジックが駆使されているので、ネット上の特亜批判的な分かりやすい罵倒記事を読み慣れた人には何を批判しているのかよく分からないだろうが、まとめると以下のような感じかな。 「ライブドア堀江がつるし上げにあったのは、彼が攻撃しようとした日本の政治・経済を牛耳る保守的なエスタブリッシュメントたちのせいだ。この連中は一見進歩的知識人の皮をかぶって安倍政権のブレーンとなっていたりもするが、実際のところ彼らの主張は『世界トップの日の丸製造業をもっと保護せよ、外資の侵入から日本を守れ』ということだけだ。要するにお仲間クラブの馴れ合いを守りたいだけなのである。かつて小泉政権で大胆な改
♪You better watch out, You better not cry, better not pout, I'm telling why. The 収税係 is coming to home♪ というクリスマスらしい陽気な音楽にのって(嘘)、我が家に警察ならぬ市役所から未納住民税の取り立て係がやってきた。追徴金の額は1億1600万円…じゃなく、3000円である。 彼女(たぶん60歳ぐらいのおばさん)は、2カ月ほど前にも1度我が家に来られたのだが、僕が「どういう理由で追加の税金を納めなきゃいけないのかちっとも分からないので、その理由を説明してください」って言ったら、ほぼ即答で「今分からないので、調べてきます」と去っていったのである。そして待つこと2カ月。彼女はきっと、あれから東京・霞ヶ関の財務省内部に決死の覚悟で潜入し、2カ月の内偵を終えて僕の質問に答える物証をつかんできたに違
最初に断っておく。先日出版記念パーティーにお誘いを受けた。久しぶりにお話しがしたい知り合いからのお誘いでもあったので、忘年会も兼ねてと思い、ひょいひょいと顔を出した。上はMSKKの古川さんから、下は僕のような舌禍ブロガーまで、ものすごいレンジの人が集まっていた。参加者が20~30代の男性ギークだらけだった梅田さんの『ウェブ進化論』の出版記念オフ会と比べて、渡辺さんのお客さんは幅が広いなあと感じた。 で、本を受け取って渡辺さんにお祝いのごあいさつをしに行ったら、サンタ帽子をかぶったちょうかわいい渡辺千賀さんに「ここに来たからには5冊以上買うこと!」と笑顔で脅迫された。出版記念パーティーの席上で、サンタコスプレした著者が列席者に向かって「献本もらったんだからブログで紹介し、さらに1人5冊ずつ買え」とか脅すのを見たのは初めてだ。サンタにあるまじき所業。シリコンバレーのサンタっちゃ、えずか(恐ろし
なーにが「過剰」だよ。インターネットをバカにするのもいい加減にしろ。ふざけんな。僕だったらこんな仕事、7億円ぽっちじゃあ到底引き受けねーぞ。無茶言うなよ。 過剰広報予算:小泉メルマガ、官邸HPに年間7億円超(MSN毎日インタラクティブ) 毎週一国の総理とその閣僚に旬の話題のコラムを書かせ、誰が読んでも分かりやすいように書き直しつつ、文章の中に含まれている文言に関係する省庁すべてに筋を通すという気が遠くなるような調整作業を毎週1回のメルマガに間に合うように超スピードでこなし、しかも一方で購読者200万人に毎週同じ曜日の決まった時間に遅滞なく配信する。これだけのサーバのキャパシティを確保し、高品質のコンテンツを作り出し続けることに一体どれほどのコストがかかるか、その手間と苦労と技術水準を想像することすらできない党の党首さんに、「実は私、宮崎アニメのファンなんです」とか眠たいことをぬかして欲しく
僕だって「連載してけろ」とか言われたら嫌だけれどもさ。いや、別にこれだけじゃなくて、その「醜悪な男性誌」のほうでも、どっちも。そういうキャラじゃないんでね。 「品のない女性週刊誌を作ろう!」と呼びかける馬鹿っていいなー(切込隊長BLOG) 以前にあるマーケティングリサーチの会社が「10年後の顧客ニーズ」という調査をして、もっともニーズが高そうと出たのが女性向け風俗サービスという結果だったという話からしても、こういう情報媒体には猛烈なニーズがありそげ。 ただ、隊長の言うとおり、男性版と違って表紙にこれ見よがしな艶めかしい女性の写真を配するといったかたちでは媒体を訴求できないのがちょっと考えれば丸分かりなわけで、ニーズはあるけれどいったいどういう体裁を取って売るべきかというところでみんな悩んでいるところだと思うのだよね。いや、別に僕が企画書いた訳じゃないけど。 そういう意味では、確かに「L25
日本というのは、なんでこういう一般泡沫株主に後ろ足で砂かけるようなディールが平気でまかり通るのかね。 「牛角」など展開のレックス、MBOで株式を非公開に(読売新聞 via gooニュース) 株価の推移を見てみると、今年1月の55万円を最高値に、じりじりと下がってきてこの8月の中間決算発表とともに30万円台から一気に半額の15万円まで下がった。そして現在20万円にようやく戻したと思ったところで、過去1ヶ月(!)の株価平均に14%のプレミアムを乗せた23万円というTOB価格を発表。 別に僕はレックスの一般泡沫株主でも何でもないのだが、このTOB価格はいくら何でも一般株主をバカにしすぎ。こんなディール、果たして許されるのか?来週以降の市場での一波乱が予想されます。てか、波乱してくれ。この世に正義はないのか、正義は。 西山社長は責任とってかとらずしてか会長に退くとのことだが、持ち株SPC(特別目的
相変わらず派手にやってくれますな。新料金プランなどにコメントしてほしいような人もいるようだが、そっちには個人的に全然興味ないので、大西さんのとこでもお読みいただくとして、僕のほうはあえて本筋を外したコメントをしておこうかと。 ソフトバンクの奇策 広告で「新聞号外」(Livedoor News) これには正直、たいしたものだなと思った。「号外」という、新聞メディアの粋とも言える発行形態を一企業が自分でビッグイベントのプロモーション手段に使い、新聞側もそれを許容して輪転機を貸してしまう?というこの事態。しかも記者会見からここまで、メッセージの組み立てやその露出させ方と、消費者を店に引きずってくるまでのプロセスとが完全に計算されている。このキャンペーン仕切った人は、広告屋冥利に尽きるでしょう。教科書の事例にしたいぐらい、見事なものだ。 ただ、新聞業界的に言うと、広告営業的には「よくやった」なのか
Google Mapの日本の情報が更新された、という記事をCNETで見たので、どれどれと思いながらちょっとのぞきに。今回は地図データのアップデートだったらしいが、衛星からの写真データも7月に更新されていたらしい。 そこで、前からその中身を見てみたくてしょうがなかった施設の上空に。そう、それは「東京ディズニーリゾート」。頭の黒いネズミの統べる王国。おお、中の施設から、駐車場の線1本1本に至るまではっきり見えるぜ。と思いながら、ふらふらと空中散歩していたら、面白いものを見てしまった。ディズニーシーのど真ん中に、まっすぐ1本の道路が走っているのである。 メディテレーニアン・ハーバーの裏の水上パレード用ボート繋留所の横、キャラバン・カルーセルの裏側から、ミステリアスアイランドの山脈とマーメイドラグーンの間を通って、ポートディスカバリーのエレクトリック・レールウェイ駅裏側まで、ポートディスカバリー地
タイトルがややミスリーディングな気もするが、まとめてみるとなかなか示唆深い。 インタビュー:渡辺聡氏「メディアはどう変わるか(5)――メディアの適正規模とは」(FACTA Online) 情報の流れが双方向になった瞬間、サービスはスケールするけれども、狭義の「メディア」はスケールしないということをmixiは示している。メディアをスケールさせるためには、少なくとも一次的な発信者側と受け手のレスポンスとに非対称性を持たせることが必要。 とはいえ、あからさまな情報非対称のサービス、つまり旧来型マスメディアは、それこそ井戸端会議のネタもとの地位でもゲットしない限り、サービスとしてのネットワーク外部性が働かないため、そもそもスケールしなくなってしまう。 ネットサービスが黒字化するラインというのは、意外に普遍的でUU20万人がボーダーである。つまりそこまでは対称性を上げていかなければならないわけで、そ
昨夜、10分1000円の散髪屋に行ったらもう閉店時間だというので、しかたなく近くの普通のフルサービス4000円の散髪屋に。そこはあんちゃんがおしゃべりでしかも僕とは割とフィーリングの合わないタイプなのであまり行きたくなかったのだが、背に腹は代えられない。 で、のぞいてみると日曜日の夜なのに奇跡的に空いていた。で、40分ほどそのあんちゃんとおつき合いすることになったわけだが、あんちゃんは相変わらずこっちの気持ちをまったく読まず、心理的な間合いを詰めようという努力の気配も見せず、僕をシートに座らせて髪を切り始めた瞬間からいきなりセールストーク全開ですよ。 「お客さん、結構頭の皮が日焼けしてますよね。頭皮の脂を落とさないと、髪がなくなりますよ。うち、10月まで皮脂を落とす特別マッサージ、1回2000円を1500円でやるキャンペーンやってるんですけど、いかがですか?」 お兄さん、せめてもうちょっと
まあ、いろいろあって、いろいろ難しいですな。実際、ぶっちゃけ分かる相手にしか語りたくない、余計な言葉は控えたいみたいなところでもあるし。 端的に言っちゃうと、要するに「もはや知的生産の道具としては役に立たなくなった」ということなんじゃないかと。パーソナライズドされた検索結果から機械的に知的生産に役立たないゴミクズを「見えなく」し、しかもゴミクズからの一切のアクセスを禁じるという技術が生まれないと、どうにもならない気が。でもそれって結局人でフィルタするしかないわけだし、つまりはSNSっつーことじゃないですか。じゃあブログでやる意味なんか、ないよね。 で、Voxどうよ?つー話になるのかもなんだけど、ちょっといじってみて思ったのは、「自分で読んでもらいたい人登録するなんてめんどくさい」、この一点に尽きる気がしましたですよ。mixiに行けばたいてい誰でもいて、その中からリアル知り合いをマイミクで選
ブログの面白さについては個人的にひそかな仮説があって、「結構長く続けてきた仕事を、一念発起して転職/離職しようとしている、あるいはした若手リーダーレベルの人のブログ」っていうのが、やっぱり要注目だと思うわけです。なぜなら、もともと所属していた業界に対する批判的なものの見方というのが、取引先や所属組織のしがらみを切り離せることで一気にあふれて出てくるため、通常は絶対に出てこない一言というのがぽろっと出てくるから。 ・・・というような意味で、この本なのだが、とにかくこれは絶対に読む価値がある。渡辺聡氏の監修による「Web2.0を使ったマーケティングの教科書」というべき本だが、その中に衝撃的な記事が入っているのを見つけてしまったのだ。 もったいぶるようで悪いのだが、もろもろの配慮をした結果、それがどの原稿のことなのか、どういうことが衝撃だったのかはここでは具体的に書かないほうが良いだろうと判断し
以下、とあるジョーク系ブロガーな人から最近聞いた悩み相談。って他人事じゃないんですが。 オフ会とか出まくってるうちに、業界内がみんな知ってる人だらけになった。しかもその人たちがあちこちでネットサービス始めてるのを知ってしまったので、ネットサービスの悪口とかおいそれと書けなくなってきた。 特定の人の悪口を書かないように、慎重に業界全体のことを冗談めかして書こうとすると、必ず「あそこで書いていた○○って、××さんのことですよね?」とか探り入れてくる空気の読めない読者がいる。探り入れてくるだけならまだしも、はてなブクマで「真相究明大会」とか開いちゃって煽り入れる人たちまで出る始末。 しょうがないから、「これは△△のことではありません」みたいな、注釈を入れまくった汚らしいエントリを書かざるを得なくなる。でもジョークを入れた面白さは減らしたくないから、他のところでもう少しひねりを入れてみたりするのだ
1月にApple、Intelといったホームユース側に期待を賭けるプレーヤーに視点を当ててこんなエントリを書いたが、どうもちょっと逆サイドのプレーヤーの戦略のほうが面白そうだ。というので、半年前の読み違いを反省しつつエントリ。 AMD、ATIを55億ドルで買収へ(ITmedia News) フレームワークのレイヤーが上位層に移るほど、下層のレイヤーはプレーヤーの統合が進む。 今さら言うまでもないが、現時点のコンピューティングの中心的フレームワークは、ブラウザである。そしてこの流れは恐らく今後10年は変わらないだろう。 だとすれば、ブラウザより下のレイヤーのプレーヤーは可能な限り統合され、シンプルなソリューション提供に徹するべきだというのが、このアクションに秘められたAMDの戦略と言えるのではないか。まさにIntelと逆さまのアプローチである。ちなみにIntelの戦略動向についてはayuste
はてブではなぜか産経の記事だけが盛り上がっているが、昨年の朝日の記事のほうがずっと詳しいのでそちらを読まれたし。 わがママに先生困った 保護者の「無理難題」(asahi.com) はてブからたどれる言及ブログでは「嘆かわしい」「教師より親のレベルの方が低いんじゃないのか」「この国の将来が心配だ」等々、知ったような口をきいてる方々が多数いらっしゃる。あはははは。みんなはあちゅうテンプレ、好きだなあ。今度は「絶対保護者改革」ですよね、やっぱ。 例のテンプレレベルな憂国談義で盛り上がりたい向きはともかく、この問題については、昨年8月の読売新聞の記事がちゃんと解決策まで提案しているので、そちらを見るべし。逆に言うと、問題だけ投げ出して何の分析も解決へのヒントも提示してない産経は、ただの無責任なセンセーショナリズムと言われてもしょうがないんじゃないかと思う。それに見事釣られるはてなダイアラーおよびは
単著どころか単に特集にちょろっと寄稿しただけで、自慢にも何にもなりませんが、明日(もう既に今日)発売の「Think!」に拙稿が掲載されましたので少々ご紹介させていただきます、ハイ。ご興味のある方は買ってお読みください。 んでもって話はあっという間に自分の原稿よりももっと別の記事へと移ってしまうのだけれど、今号のThink!の見本誌が届いたのでぱらぱらと読んでいたら、久しぶりに目からウロコがぽろぽろと落ちた気分のする記事にぶち当たってしまった。ブーズ・アレンの山口周シニアアソシエイトによる、「ポストWeb2.0時代の広告・マーケティング戦略」というタイトルの論考である。 山口氏の論考は、Googleの登場によって食い荒らされ、このままだとどうなってしまうのかと不安に思っているマスメディアの人々に最後通牒をたたきつけるがごときストレートな結論で始まっている。曰く、「Web2.0がもたらす広告へ
いつも興味深く読ませていただいている池田信夫氏のブログだが、一昨日にちょっと首肯しかねるエントリが上がったのでそれについて。 マルクスとロングテール(池田信夫Blog) 最近よく聞くのだが、どうもあちこちでロングテール論を悪用する人たちが増えているようで、ITの時代に入った途端に突然あらゆるところでパレート法則が無効になってしまったかのような物言いがされる。んなわきゃーない。ニハチの法則はいつまでたってもニハチなのだし、だいたいたまたま自分がニハチのニだからって偉そうに「キミたちもぜひハチでもロングテールに」とか言わないでくださいよお願いします。 池田氏のコラムについての反論は、山形浩生氏の「ネットワークのオプション価値」という、古い論文でも見ていただければ十分ではと思う。ロングテールはテールにあるものがある日何かの弾みにヘッドのほうに飛び上がってくる「可能性」において成り立っている。山形
横目で見ているはずだったイノベーション勉強会になぜか引きずり込まれて、宿題もやってないのに飛び入り参加。でもなかなか面白かった。 他人の褌を借りまくって分析した結果分かったのは、YouTubeが非常に良い意味でプロシューマ、あるいはgeek向けのインフラサービスに特化しているなあということだ。よく考えたら、テクノロジー面の「強み」と思えるようなものが何もない。ある意味全部オープン、それでいて圧倒的なユーザー数を抱える。まさにCGMの王道を行く会社である。 また、その戦略のそこかしこにGoogleに投資したVC、セコイア・キャピタルの影響を見て取ることができる。ある意味「ネットベンチャーはGoogleから何を学ぶべきか」というテーマに関するショーケースのような企業とも言える。 結論を言ってしまうと、YouTubeはGoogleが象徴する「ネットインフラ型企業」と、Web2.0と称される「CG
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