9人が死亡した中央自動車道の笹子トンネル崩落事故当時、維持管理担当だった中日本高速道路の役員が“引責”退任の半年後に、同社“丸抱え”の特定非営利活動(NPO)法人の専務理事に就任し、報酬を得ていることが14日、本紙の調べでわかりました。事故への無反省ぶりが見えてきます。 (矢野昌弘) NPOの専務理事になっていたのは、事故が起きた2012年当時、中日本の代表取締役だった吉川良一氏(66)。同社の維持管理の責任者として、保全・サービス事業本部長も兼ねていました。 翌13年6月、吉川氏は所管する国土交通省の主導で同社を退任。事故を受けた「道路の維持管理を担当する吉川氏の事実上の引責辞任」(「日経」13年6月1日付)などと報じられました。 個人会員は2人 ところが、吉川氏は14年1月にNPO法人「道路の安全性向上協議会」を設立し、専務理事になっています。 同NPO法人の定款によると、「道路の交通