佐藤優という男を評してよく「外務省のラスプーチン」などと言われる事が多い。本人もその二つ名に大層御満悦のようで、自らそう称する事もあるようだ。ビッグコミックで連載された佐藤のPR漫画も「憂国のラスプーチン」という題名だった。が、しかし…。 佐藤のごときチンピラ(元)外交官を、帝政ロシア末期に権勢を振るって良くも悪くも歴史上の大人物であった怪僧ラスプーチンになぞらえるのは、あまりにもラスプーチンに対して失礼であろう。グリゴリー・ラスプーチンというのはロシアの皇后から信頼されて権勢を振るった人物であり、日本で言えば奈良時代の道鏡に近い。それらに比べると佐藤の言動はあまりにみみっちく、「ラスプーチン」などという渾名はあまりに不釣合いである。 では、佐藤を対ロシア外交官だった履歴に合わせて、ロシアの人物になぞらえるとしたら誰が一番似ているだろうか? 筆者の私見として言うならば、佐藤優に最もそっく