下村博文文部科学相は17日の衆院文部科学委員会で、公立小・中学校のほぼ全校が道徳教育の教材「私たちの道徳」を使用しているとの同省調査結果について「個人的に教育関係者に聞いてみたら1回しか使われていない事例もかなりある。結果は相当高い数字だが、実態とはかなり乖(かい)離(り)している感じだ」と述べた。維新の党の遠藤敬氏の質問に答えた。 遠藤氏は「聞けば聞くほど教材は使われていない。道徳の教科化に向けた流れが厳しくなる」と問題提起。これに対し、下村氏は「残念ながら道徳に対しては教育現場に必要以上の精神的拒否反応がある」と指摘した上で、「教材は軍国主義を増長させるような偏向の中身ではない」と訴えた。 下村氏は教材の活用を促すため教師用の指導資料を今年度中に作成し、全国の小中学校に配布する考えも示した。 教材は今年4月に全国の小中学校に配布された。14日に公表された調査結果では平成26年度の道徳授