東日本大震災の際に相次いだ公共施設などのつり天井の崩落被害が、東北や関東地方を中心に約2000施設にも及び、少なくとも5人が死亡、72人が負傷していたことが、国土交通省の調査で分かった。激しい揺れで接合金具が外れたことなどが主な原因。柱や壁が無事な施設も多く、つり天井の弱さが浮き彫りになった。国交省から調査を依頼された有識者の検討委員会は、強度確保のため1平方メートル当たり重さ20キロ以上のつり天井には構造計算を求めるなど新たな対策が必要と提言している。 【東日本大震災 東北でM9.0巨大地震】つり天井が落ちて2人が死亡した東京の九段会館 東日本大震災では、東京都千代田区の九段会館で2人が死亡する被害が出たほか、川崎市の音楽ホールで天井板や鉄骨が観客席に落下。茨城空港ターミナルビル(茨城県小美玉市)でも一部が崩落した。 このため国交省は、一般社団法人建築性能基準推進協会に被害状況の調