はじめに Vitest はデフォルトの設定では、テストファイルごとに分離された環境を使用してテストを並列実行します。 この設定はグローバルな状態や副作用に依存した実装やライブラリなどを含むテストを並列実行するために有効です。 しかし、この設定は各テストファイルごとにテスト環境の起動や破棄を行うためテスト実行時間が長くなります。 この記事では React アプリケーションのテストコードを、環境の分離設定をやめて同一環境で実行することにより、実行速度を向上させた方法とそれに伴って発生した問題の修正方法についてご紹介いたします。 背景 弊社は microCMS というヘッドレス CMS を開発しており、その管理画面は React で開発されています。 大まかな構成としては、Vite を使用した SPA で、テストコードは testing-library/react を使用したコンポーネントテスト