大学入試改革 混乱招かぬよう丁寧な議論を(8月19日付・読売社説) 入試制度の改革は、教育現場や受験生に大きな影響を与える重要テーマである。丁寧かつ多角的な検討が求められる。 政府の教育再生実行会議で、大学入試に関する議論が始まった。自民党が参院選の公約に盛り込んだ「達成度テスト」を導入するかどうかが焦点だ。 達成度テストは高校生を対象に、年に複数回実施される。受験生はテストの最も良い成績を大学に提出する。大学はその成績で基礎学力を把握し、思考力や問題設定能力を測る独自の選考も行う。そんな構想のようだ。 「一発勝負型」の現行入試に対しては、受験生に過度の負担をかけているとの批判がある。 選考の機会が増えれば、受験生は運に左右されずに実力を発揮しやすくなる。大学が優秀な人材を見いだすうえにも有効だろう。 面接などで選抜するAO(アドミッション・オフィス)入試や推薦入試が広がった結果、高校生の