「クール・ジャパン」(かっこいい日本)と呼ばれ、世界で注目される日本文化。漫画やアニメなどのポップ・カルチャーが人気だが、急速に評価を高めているのが「食」だ。ヘルシー志向という世界の食のトレンドに合致、世界的な日本食ブームが起きている。政府も日本の「食文化」を国連教育科学文化機関(ユネスコ)に世界無形文化遺産として登録申請した。日本独自の文化がまた世界に刺激を与えようとしている。(油原聡子) 「日本料理は世界の食のトレンドになっていく」 飲食店ガイド「ミシュラン」の三つ星認定を受けた京都の老舗料亭「菊乃井」の3代目主人、村田吉弘さん(61)は断言する。油脂を使わず、うまみを中心に構成している料理は世界でも日本だけだ。 村田さんは「懐石料理は一食あたりの食品数が65品目で約1千キロカロリーだが、フレンチなら23品目で2500キロカロリーになる。日本料理は低カロリーでヘルシー。世界中のシェフか