井上雅則 元会社員(原子力関連企業) 活断層があるから危険とは限らない 地震・津波に関わる新安全設計基準について原子力規制委員会の検討チームで論議が進められ、その骨子が発表された。(編集部注・骨子素案) この分野は耐震設計の広い領域にまたがるため、地質構造や岩盤安定、構造物の地震応答解析などさまざまな専門家が参加しているのは、結構な話だと思う。 ただ報道を見る限り、原子力安全規制委員会の活断層評価の活動を見ていると、ちょっと乱暴な議論になっている。敷地内や敷地に非常に近い所に通っている活断層が話題になっている。筆者は原子力関連設備の製造にかかわった経歴があることから、その知見に基づき指摘をしたい。 活断層か否かの判断やその手法の妥当性は別稿に譲るとして、活断層だというと、即原子力施設の立地そのものを無条件で否定するような意見を述べる専門家がいる。規制委員会での議論もそうだ。しかしち早計であ
ネット選挙 早期解禁へ弊害抑止の議論を(2月6日付・読売社説) 選挙にインターネットの利便性を生かす一方、弊害は最小限にとどめなければならない。選挙の公正さが損なわれないように、周到な仕組みづくりが欠かせない。 自民党が、夏の参院選でのネットによる選挙運動解禁を目指し、公職選挙法改正案をまとめた。 政党や候補者のホームページの更新に限らず、電子メールの送信を可能とする。ブログや簡易投稿サイト「ツイッター」、会員制交流サイト「フェイスブック」も利用できるようになる。 民主党、日本維新の会、みんなの党なども、早期のネット解禁に前向きで、近く与野党協議を開始する。選挙でのネット利用を想定していない公選法の旧態依然とした規定を見直すことは、時代の要請と言えよう。 政党や候補者は、ネットを活用して、幅広い有権者層に手軽に政策を伝えることが可能となる。候補者が自分に不利な情報を流された場合、速やかに反
アホウドリは一風変わった鳥である。デービッド・アッテンボロー氏の『鳥たちの私生活』によれば卓越した滑空能力を持ち、一度舞い上がれば1600キロも飛び続ける。体も大きく「空の王者」の風格だ。ところが繁殖のため陸に下りると、とたんに不格好な姿をさらす。 ▼歩くのはヨチヨチで、かなり助走しないと飛び立てない。だから日本ではこんな不名誉な名前をつけられ、世界的にも羽毛を狙って乱獲されてきた。一時は絶滅説もあったが、伊豆諸島の鳥島や小笠原諸島、沖縄の尖閣諸島などで生息が確認されている。 ▼その尖閣の世界自然遺産登録を目指すよう、地元の石垣市が政府に働きかけるという。尖閣は豊かな「生物多様性」に恵まれている。だがアホウドリひとつとっても、持ち込まれたヤギが繁殖するなどで生息数が大幅に減っているらしい。早急な保護が必要なのだ。 ▼しかし上陸が厳しく規制されているため実態調査もままならない。そこで政府が進
日本の常識は世界の非常識といわれることがある。テロ事件でも日本人にとり想定外の事態がしばしば発生する。そもそもテロとは何か。日本ではゲリラとテロが混同されている。ゲリラはスペイン語で、「小さな戦争」という意味である。ゲリラは組織的、継続的な戦争を意味し、ゲリラ戦闘員は正規軍の兵士と同様、捕虜になった場合は国際法により人道的に扱われることが保障されている。 ≪ゲリラとテロを混同するな≫ 他方、テロリズムの語源はフランス革命の「恐怖政治」である。テロリズムの定義は、非合法な暴力を行使することによって一般大衆に恐怖を与え、政治的な目的を達成しようとする行為である。 政治的な目的を達成するためには、一般大衆に対する宣伝が重要なポイントになる。テロはマス・メディアに注目されるために象徴的、劇的な標的を攻撃し、過激化していく傾向がある。ペルーの反体制武装集団「輝く道」のモットーは「残酷な暗殺」であった
沖縄県・尖閣諸島周辺の東シナ海で海上自衛隊の護衛艦が先月30日、中国海軍のフリゲート艦から火器管制レーダーの照射を受けていたことが判明した。 レーダー照射は目標物を正確に射撃するための準備行為であり、護衛艦をいつでも攻撃できる態勢をあらわにしたものだ。事実上の軍事行動であり、武力行使を意図した極めて危険な挑発行為だ。 こうした不当な行動は受け入れられない。中国の領空・領海侵犯をさらにエスカレートした行為を繰り返させないためには断固たる対抗措置をとるとともに、万全の備えを固めなければならない。 日本政府が5日、中国に厳重抗議したのは当然だが、外務省の課長による中国大使館への抗議だけで十分といえるのか。安倍晋三政権は駐中国大使召還など必要な対抗措置をとり、挑発を許さぬ毅然(きぜん)とした姿勢で対処すべきだ。 小野寺五典防衛相は、海自艦へのレーダー照射について「極めて特異で、一歩間違うと危険な状
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