私は,おそらく疑似科学とかトンデモに厳しい人だと思われている。職業柄,科学的見方とか科学的な考え方というのを重視する癖がついているし,学生に教える時もそういうことを強調する。少なくとも,私の講義を聞いた学生に「水にありがとうと言うときれいな結晶になる」とか「血液型で性格が分かる」なんてことを信じるようになってほしくない。 しかしながら,明らかなトンデモに対してどーでもいい,むしろ,「もっとやれ」と思うことも実は多々ある。例えば,東スポの1面の「小型宇宙人発見!」とかナイガイの「進化論は間違っていた!」という記事に対しては,目くじらをたてるどころか面白がってしまう。「東スポにこんな見出しあったよ!」とか誰かに言いたくなってしまう。 明らかにネタだからである。東スポやナイガイの読者の大半も,あれらの記事が「科学的事実」であると信じているわけではなく,「なんだってー!!」と反応して面白がって