三宅香帆さん「半身でコミットすれば、仕事が自分のすべてにはなりません。仕事や家事や趣味や、さまざまな場所に居場所ができれば、たとえ仕事で失敗しても『仕事は仕事』と思えます」(写真・工藤隆太郎) この記事の写真をすべて見る 今年4月に出版された『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』が15万部超のヒットとなっている文芸評論家・三宅香帆さん。京都大学大学院からリクルートに入社し、「本を読むために会社をやめた」という三宅さんに、就活体験や働き方の変遷、キャリア観について語ってもらいました。発売中のアエラムック「就職力で選ぶ大学2025」(朝日新聞出版)より紹介します。 * * * 幼いころから本の虫で、人生の節目にはいつも本があったという三宅さん。大学進学時に京都大学文学部を選んだのも、本好きゆえだと話す。 「好きなことを勉強したいと文学部を志望しました。でも理系の両親からは『文学部だと就職