化石燃料の復権を掲げたトランプ政権だが、皮肉にもイラン戦争による原油高騰は、再エネ拡大の強力な追い風となっている。 米トランプ政権のエネルギー政策は2025年1月の発足当初、単純明快なものに見えた。就任初日にはエネルギー緊急事態を宣言し、「エネルギードミナンス」を掲げた。これは、国産エネルギーの生産を最大化することで、国内のエネルギー価格を引き下げると同時に、経済成長の加速、国家安全保障の強化、海外への依存低減を目標とするものだ。 また、「ドリル・ベイビー・ドリル(掘って掘って掘りまくれ)」を合言葉にバイデン前政権の脱炭素政策から転換し、化石燃料の生産拡大、LNG(液化天然ガス)の輸出再開、電気自動車(EV)や再生可能エネルギーに対する税額控除や補助金を削減した。世界最大のエネルギー大国であることが米国の強みであり、国際政治における覇権の確立にもつながるとの考えが背景にあった。 しかし政権